よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

霧は風が吹いても去ることがなかったのだ。
霧の実体は異界に存在しており、その意味のみがこちらに在った。
それゆえいつまでたっても視界がひらけることはないのだった。 #twnovel