翻訳者によって
むかし国書刊行会の「幻想文学大系」で読んでめっちゃおもろいと思ったヤン・ポトツキの『サラゴサ手稿』という本があるんやけど、そのときこれは部分訳やって知って、完全版が出たら買おうと思ってて、わりと最近になって岩波文庫から上中下の三巻本が出たので買おうとしたところで、おもろいと思ったときの工藤幸雄さん訳ではなく畑浩一郎さんて方の訳やと気がついて、デキの良し悪しとかいうのではなく翻訳者と自分との相性の関係でおもろく感じられへんかもしれへんなあとちょっと躊躇してたんやけど、選択の余地もないししやーないかと諦めて買おうと決心したとき創元ライブラリでその工藤幸雄さんの全訳が出るゆう話を聞いてそっちを待とうかと思ったんやけど、畑訳はたぶん「完全版」てやつを翻訳したもので、工藤訳はいわゆる「異本」となってるものを翻訳したもののようなんでどうしようかなあ、とまた悩み中。でも、異本やから悪いってわけでもなく、ぼくにとっておもろけりゃそれでええんやしなあ。
たとえば蒲松齢の『聊斎志異』はとても愛してる本なんやけど好みなのは最初に読んで刷り込まれた柴田天馬さんの訳なんであって、他の人の訳も読んではみたけど「なんかわりと普通」って思ってしまったり。原文を読むチカラがない場合やと訳者の存在ってかなり大きいんやなあ。
ともあれ『サラゴサ手稿』は創元ライブラリ版の上中下三巻が出揃ってからまた考えようとも思ってます。完結してくれてないと手が出しにくいので。岩波文庫版は電子書籍でも出てるようなので絶版で入手できへんなったって事態にはすぐにはならんやろうし。
ポメラDM-250購入しました
ポメラDM-250購入。わりと安くなってたので。
とりあえずちょこっとだけ触ってみました。
これまで使っていたのはDM-20とDM-100。100は発売直後即購入しているので長年故障もなくテキスト人間であるぼくは頼りにしてましたが、本体の容量自体はまだまだ余裕あるものの一文書の文字数制限が小さいのでそれはつらかった。すぐ入らなくなるから。250だとまあ、だいたいの文書は分割せずに扱えるでしょう。たぶん。
今度のマシンは内蔵バッテリーで乾電池やエネロープは使えませんが時計用のボタン電池が必要ないのはありがたい。あそこらへんだけは常時トラブってましたので。
まず持った感じ、100よりけっこうずっしり感。乾電池も使える100は、まだまだ使い途はありそう。
最初に買った20はキーボードのギミックが好きになれなかったので100が出て使わなくなりました。
画面をいっぱいに開いてみると100よりほんの少しだけ角度が大きく開きます。ホンマ少しの差ですが状況によって使いやすいです。個人的には180°開いてくれるとありがたいのですが。
起動は時間がかかるとのことでしたがそう気にはなりませんでした。
画面は大きいです。一度こちらを使うとさすがに元には戻りにくいか。画面両横の余白は多少残っており付箋貼るくらいはできそうです。
キーボードはしっかり感があり楽な感じなのと、打鍵音が小さいので余所で打つときにありがたい。これだけで100より速く打てるようになりますし、ストレスはかなり減ります。タイプミスはいまのところまったく発生していません。かなりいいキーボードといえそうです。
フォントはゴシックと明朝があり、好みはあるでしょうけど個人的には明朝の方が気分いいようです。
文字コードはデフォルトではUTF-8になっているようです。Shift_JISも使えるので古い文書も問題なく開けました。上書き保存でなく一度新たに保存し直してUTF-8にしといた方が今後のためには便利かもしれません?
常に文字数カウントがありその辺は文書によって便利かも。
入力時に文字種変更(ひらがな、かたかな、英数、半角、全角)が簡単にできるMS-DOS系のキーボードショートカットはそのまま使えます。Macなんかではアプリによって使えなかったりするので(というより使えるアプリの方が少なかったので)けっこうストレスでした。
表示文字サイズは従来通り何段階かに変更可能で、個人的には最小から二番目くらいが最適かなと。
セーブやファイル管理に100は時間がかかりましたが、250では一瞬です。CTRL+Sはクセになっているのですが100ではそこで待たされるのでうっかりやってしまい「しもた!」となっていましたがそれは完全になくなりました。クセそのままでOKです。
ついでに、できればMS-DOSでよくあった二画面分割できるファイラーのようなものが実装されていたら便利なのですが。
持ち運びケースは初期のVAIO用のものが100に続いてそのまま使えそうです。
スマホアプリとの連携はとりあえずは問題なくできました。この文書はそれでスマホに転送し、そこからネットに上げます。
メールでも送ることができるそうですが、今のところ失敗しています。原因は不明。自宅のWi-Fiの問題かもしれませんので、どこかのスポットで試してみようと思います。
前のポメラのデータはSDカードで全部コピーしましたので当面の作業は問題なくできます。
パソコンとの連携は、我が家のMacのOSが古すぎるのか難しいようです。ポメラを認識してくれない・・・。SDカードをカードリーダーでパソコンにつなぎファイルのやり取りをしようかと思います。が、カードリーダーが行方不明なので近いうちに安いのを買ってきましょう。前のポメラをカードリーダー代わりに使う手はありますがちょっとめんどくさく感じます。とりあえず転送したいファイルの準備だけはしときました。
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ポメラDM250を一週間ほど使ってみて。
パソコンのOSが古すぎるからかポメラDM250と直接つなげられなかったのでSDカードリーダの安いのを買ってきて、当面使うデータの移行はしました。若干の加工等はパソコンの方でやっときたいので必要なデータを適宜移行していきましょう。
ポメラDM250の1ファイルの文字数限度は20万文字ということで400字詰原稿用紙換算で500枚ですね。
自分で作ったデータのうち大きすぎて開けなかったのは今のところ2ファイルありましたが、そういうこともありそうと区切りのいいところで分割したデータもパソコン上で作っておきましたのでそっちを使って無事開けました。とりあえずこれで必要なデータの持ち運びは問題なくできそうです。
昔VZエディタやWZエディタで使っていたのと同じ形式のアウトラインプロセッサ機能はありがたいです。当時作ったファイルはそのまま使えました。この機能のおかげでかなり文書作成がしやすくなります。
適当に入力しといて後で処理というようなやり方がとりやすくなります。
データの入力は最近はなんでもスマホでやってましたが、ポメラDM250メインにしてみてデータ入力時間はおそらく4分の1以下に減ったと思います。精神的ストレスとかを考えると気分的にはしんどさ90%減という感じ。ありがたや・・・
なにをするにしてもおおむねテキパキ動いてくれるのでイライラすることもないです。テキスト人間としてはこれ一台ですべて処理するという望みはかなえられそう。
電池の「もち」はこれで充分という感じです。どの程度で充電池がヘタってくるかはわかりませんがなるべく長い年月使っていきたいものです。
今のところ、まったく不満はありません。