よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

ミロラド・パヴィチ「ハザール事典 男性版」

かつてヨーロッパにあったが失われた国ハザールの興亡を描く事典。
でもぜーんぶウソっぱち。その精神がまず好き。架空の図鑑とか事典とか好き。事典というもの自体好きだし。
事典でありながら物語。
デタラメと事典が好きなぼくとしては理想の書物と言える。

男性版と女性版があり、違いは17行だけらしいが?どこがどう違うのかは不明。我が家にあるのはたまたま男性版。それにしか出会えなかったから。

事典らしくどこから読んでも大丈夫。
繰り返し読むたびに想像力が喚起される稀有な作品。