よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

単語集

死の側

比較的生きやすい地で生きているからこそ、 いずれ死すべき者として、 「死の側から見た生の思い出」の視点も抱いていたい。なにもかもなつかしく、 あたたかで、 生はさほどイヤなものではない。そして、 カリカリするほどの ものでもない。

正しい

自分のことを正しいと、あるいは他者を間違っていると感じたときに、「間違っている」側に立って正当化しようとしてみたら、たいがいの場合正当化できる。

違い

よく「互いを理解して」とか言うけど、個人でも国でも理解なんてほとんど無理やから、違うんやってことをそのまま受け入れればええんやと思う。

缶コーヒー

缶コーヒーというとなんとなく「基地」ということばがうかんでくる。 なんだかココロのよりどころになっているのかもしれない。あったかい コーヒーの つまった かん には ためいきが つまってる

自由

自己の自由を行使することは、あるいは主張することは、しばしば他者の自由を侵害することになる。 なぜだ!? ぼくらはどこかで思い違いをしているのかもしれない。 おそらく・・・ 自由とは、あるいは自由主義とは、むしろ他者の自由を「なるべく」侵害し…

なくてもいい

べつになくてもいいよ、と思えるものが入っていてこそ、いいものになる。

幽霊

幽霊を見ることができるのは幽霊を信じていない人だけなのだ。

バス

同じかたちのバスがつぎつぎに通りすぎてゆく。 乗っている人びとはそれぞれちがう。 それでもぼくは同じバスが通っていると思っている。 同一のイメージで眺めている。

むなしい

むなしい人生はお嫌いですか?むなしさ ってのもそんなにわるくないものですよ。

シーン

目の前の あらゆるシーンに なにやら キャプションを つけてみよう みちゆく ひとに みじかく 説明書きを 置いてみよう よのなか すこし たのしく なるよ

理想的

このみの じぶんは だれ たぶん あいつだ ひかりかがやく そうげんで ただ ぼんやりと たばこ すう そんな きらくな やつなのさ たぶん あいつだ まんねんひつで いみなく なにやら つづってる そんな さみしい やつなのさ たぶん あいつだ おおあめに かさ…

因果

どんな けっかも だれのせいでも なく ましてや うんめいの せいでも なし なるように なった しぜんの なりゆき いんがは たてぬ いとぐるま どこかで むりやり すじみち かえる それすら やはり いんが ではある

ドバトよ にぶき とり ずうずうしき とりよ その にぶさは あいすべき せいしつ いつまでも にぶくあれかし

ゆっくり

おなじほうに むかう ひとびとのなか だれよりも ゆっくり あるこう そうすると みえるものが ふえていく

研ぐ

ナイフを とぐ そんなふうに ひとみを とぐ しこうを とぐ わがみを とぐ

とりとめがない

あなたは ゆらゆら ゆれている いつしか りんかく ぼやけてく とりとめなさが いいところ

忘れる

なにを かんがえて いたのか わすれて しまった それは きっと すばらしい おもい わすれたことが あるから じぶんに おくゆきが うまれる

縁側

えんがわは ゆるやかに かしげる ひなたの ほうに

探偵

たんていは ちせいによって はんにんを ころす

クラゲ

くらげは ぼくのねがいを のせて ふらふら ただよっていく と おもっていたら こんなの じゃまだよ そういって ふりすてられた

かぜが ふくのは ふきとばす ため のこるのは なあに

ねこは あるく ななめの てんせん いっぴきで あるいてる ねこは まつ てっぺんで ねむり せかいの おわりを

逃げようとしない鳥。

正論

「正論は人を傷つける」 「それって、自分の方が間違えてるってことじゃないの」 「正論を吐いたら負けだと思ってる」 「まあ、ご勝手に。でも、なんに負けるの?」 「自分に。易きに走ったゆえ」 #twnovel

傘はぼくの視界を塞ぐ蓋だ。 なにかを遮断してしまう。 傘があると雨に濡れるのを嫌がるようになる。 雨に濡れるのはそれなりにここちよいのに。 たとえ冬でも。たとえ土砂降りでも。

リーダー

「リーダーが必要なことなんてしたくもないなあ」 「きっと、リーダーの方でもあなたなんて必要ないって言ってるわよ」 #twnovel

ランダム

「ランダムな存在でありたいと願っている」 「そう考えた段階でランダムじゃないわねえ」 #twnovel

迷宮

「迷宮に惹かれるのはしかたがない」 「あんなに迷いまくってるのに?」 「そこが楽しいとこさ」 #twnovel

未熟

「未熟だからこそ楽しめるのさ」 「まあ、言っときなさい」 #twnovel

大義

自分でも、必ずしも正しくはないと、なんとなく感じている「正義」。