よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

「奇談シリーズ」椹野道流

奇談シリーズ八つの要素

  • 美形
  • ボーイズラブ度約99%(100%にならないところがミソ?)・・・かなりこっ恥ずかしい
  • 友人の龍村大先生
  • 日本(世界?)妖怪案内
  • 妖怪・幽霊退治を請け負う「組織」の存在
  • スネてる使い魔
  • 妖魔や霊の哀しみ(事情)
  • さまざまな食べ物

前に読んだ「にゃんこ亭のレシピ」が気に入ったのでほかの作品にも手を出してみました。

これは一転して?妖怪退治もの。
でも激しいバトルもなく、妖魔側の哀しみや救いが描かれます。
それにシンパシイを感じる自身半分精霊の少年と美青年のボーイズラブふうな生活は「にゃんこ亭」に似てはいます。

(2006年09月24日読了)


今度はお嬢様学校を舞台に自殺した女生徒の霊と対決?

(2006年09月29日読了)


龍村大先生に請われ熊野の老舗旅館を襲う霊障に対する森と敏生。
痛くて怖い目に遭い続け満身創痍となる敏生くん。

(2006年10月11日読了)


4巻目。

ずっと謎の女性だった「美代子」さんがロンドンから幽霊がらみの事件でSOS。
天本が即決で行くことにしたことに嫉妬心を燃やす敏生クンです。

(2006年10月21日読了)


5冊目。

神隠し」にあい失踪した女性を捜しに金沢にやってきた二人。
そこには、森が殺されかけるほどの手強い敵が待っていた。

(2006年10月21日読了)


6巻目。

題名からすると今度の相手は龍泉洞龍神さまでしょうか?
いくら腕利きとはいえ、一介の術者には手に余る代物のように思えますが。
うまく談合できるか、どうか、というあたりでしょうか。

……読み終わってみるとだいたい予想通りでした。

このシリーズ、ボーイズラブふうな部分がなければもっと気に入るのだけどなあ、とか思うのですが、でもそこが売りなのでしょうねえ。

(2006年10月30日読了)


7巻目の上。

河合登場。

ある少女の夢に現れる男と姫から少女を解放するために夢の中に入り込む森、敏生、そして森のかつての師匠「添い寝屋」河合。
さほど難しい仕事には思えなかったが・・・シリーズ初の上下巻なのですからなかなかたいへんなことになりそうです。

(2006年11月08日読了)


7巻目の下。

晴明による魂寄せの儀式が行われることになった。
それを機に道満の企みを防ぐための敏生たちの反撃が始まる。

敏生、カメハメ波を撃つ。

この上下巻でいちばん可哀相なのは、やっぱり小一郎ですね。

(2006年11月11日読了)


8巻目。

河合の発案で真夏の宮島に観光旅行することになった面々。
しかし龍村さんはなぜか河合さんにわだかまりがあるようでどことなくぎこちない。
過去になにかあったんでしょう。
それでもとりあえず呑気に旅を楽しんでいた一行だが偶然であった女性から描かれていたはずの女がいなくなった掛け軸にまつわる奇怪な話を聞き仕事をする羽目になってしまう?

(2006年11月17日読了)


9巻目。

ようやく尾上八穂再登場。
阿川先生も。
ふたたび押屋女子学園高等部で事件です。

上の方からあえてタブーを侵し再度の潜入捜査の指示が。
そして連れていってもらえなかった敏生は大ショックで家出してしまい森の災難は始まる。
さらにそして、ついに明かされる森と霞波さんの過去。
まあ、思っていたほど悲惨ではなかったような気も(あれでも)。

(2006年11月25日読了)


10巻目。

高校時代に初めて出会った龍村と天本の話など初の短編集。



12冊目?

京都で平安時代の衣装に身を包み刀を振り回す危ない男出没のニュース。
その顔を見て敏生たちはぶっ飛んだ。
なんと龍村センセにそっくりだったのだ。
となれば該当人物はただ一人。
「あの人だ!」敏生は救出に立つ。

(2007年03月10日読了)


奇談シリーズのたぶん・・・13冊目?

今度の依頼はある壺をあるべき場所に返したいというものだった。
ベトナムに飛ぶ森と敏生だがとっても暑いので森は戦闘不能になりそう?

(2007年03月15日読了)













読書日記。

久しぶりに読んだ奇談シリーズ。

天草が舞台。
絵の師匠の心残りを果たしに行こうとする敏生はかなしき霊と出会う。(2010年01月12日読了)


京都の美山に妖怪親父を知っているイギリス人がいると知り出かけていった二人。
結局会えなかったが野十郎の絵を託され「?」となる。
ついでなので龍村センセに会いに行ったら彼はちょっと不気味な事件に遭遇していた。
いろいろ世話になっていることでもあるしと、解決に乗り出す二人。

今回はちょっと「鬼籍通覧」のテイスト。
あっちで使ったほうが良かった題材かも?
まあ、龍村センセが両方に出てるんでしかたないか。

野十郎とバシュラールという個人的に関心の高い二人の名前が出てきてちょっと引いた。
あいかわらずラブラブな二人にもちょっと引いた。

(2011年01月28日読了)


今回は短歌風に書いてみました。
 ・師をしのぶ笛にやどりし悪霊が焔と蛇の舞をもたらす
 ・温泉宿妖魔と人と精霊が酒交わしつつ幸せ談義

<人間って、大切な何かに巡り合うことができて、それを守ることができたとき、いちばん幸せなんじゃないかなあって>p.115

 ・高山に美味しいものは数あれどこれは絶品「漬物ステーキ」(作者談)
 ・雅楽での作者のおすすめCDは龍笛、笙の「仁明天皇雅楽」なり
 
この書に触発された回想句
 ・風一陣紅葉舞い舞う高山は

(2007年04月28日読了)


奇談シリーズに関する簡単なリストを下に置きます。


蘆屋道満平安時代陰陽師泰山府君の術を得るため安倍晴明に弟子入りし、後に戦いを挑み破れさらに暗殺を画策するが見破られ追放される。
【阿川亮】押屋女子学園二年D組担任。気さくなタイプ。たぶん体育教師っぽい。森はこいつのクラスの副担任になる。ソフトボール部の顧問。二度目の登場時にはより人間的に深みが出てきたように見えます。おそらく作者の力量が成長したのでしょう。
安倍晴明】いわずと知れた有名陰陽師。森と敏生のコンビはなにかとこの方に縁があるようで…。藤原道長の懐刀と言われていたらしい。
【天本森/あまもと・しん】デビュー作でいきなり30万部売った超美形ミステリ作家の26歳。「組織」で霊障を扱う追儺師でもあり精霊を使役する。日本人と白人のミックスらしい。黒曜石のような瞳らしい…って、死んだような目?ブラックコーヒーを飲み、その味が消えないうちに角砂糖を囓るのがお好み。鬼のような甘いもの好きで敏生が自分の分の羽二重餅を食べてしまったことを恨みがましく指摘した。どんなに不機嫌なときでも甘いものは食う(だろう)。他人とつるむのが嫌いでとっつきにくい雰囲気を醸し出しているが、べつに人間そのものが嫌いというわけではなく、面倒見はけっこういい。春明学園在学中は学校で最も女子生徒にモテていただけではなく「霊感野郎」として有名人だったらしい。「森(しん)」という名前だとどうしても俳優の岸田森さんを思い出しますね。
【綾】山中サヨが子ども頃から双子のようにして育った女性。望月晋太郎の従姉妹で彼に恋していたらしい。
【妖しの道/あやかしのみち】小一郎がいつも使っている、人には使えない道。ここで目をあけたり声を出したりしたらたいへんなことになるだろうと言われていて敏生はいつも目をギュッと閉じているが、いつかとんでもないことが起こりそうな気もする。
【有馬】温泉で、少なくとも関西ではよく知られている兵庫県にある土地。第一巻「人買奇談」の舞台となる。
アンジェリーク】著者が愛しているゲーム(らしい)。
【池田】ハートピア有馬の経営者で56歳の俗物。
【裏】「組織」には「表」と「裏」があり、「表」が失敗したときには「裏」の出番となる。というからには「裏」の術者の方が能力的には優れているということなのでしょう。「表」失敗時の尻拭い依頼では「裏」の術者に拒否権はないらしい。天本森は「裏」の術者。
【えいむ君】春明学園のアーチェリー部は文化祭で「えいむ君」と呼ばれる白い羊の人形を売るのが恒例。くたくたした手触りが意外な人気。後に小一郎の住まいとなった。
【榎本恭子】高校二年のときの龍村の同級生。文化祭のバザーの仕事を引き受けた(引き受けさせられた)龍村のところにきれいなアンティークドールを出品してきた。
【押屋女子学園】そこそこ有名なお嬢様女子校か。幼稚園から大学までの一貫教育。「清・正・賢・明」がキャッチフレーズ。妊娠を疑われている生徒の自殺以来ポルターガイスト現象が発生している。ここの生徒は人生がヒマなので帰宅部は少なく、たいがい何かの部活動に入っているらしい。
【尾沢欣也】美代子の仕事上のパートナー。プライベートのパートナーかどうかはわからない。三白眼で人相が悪くフォーマルな服を着て、その横に美代子がチャイナドレスを着ていっしょにいるとヤクザと情婦にしか見えない。
【尾上八穂】押屋女子学園二年D組生徒。お嬢様学校の中でボーイッシュな彼女はとても目立つ。お母さんは冒険家。もしかしたら再登場があるかもしれない。ソフトボール部員。
小野篁】「篁物語」の主人公。こちらの世界でもお役人をやりながら閻魔大王のところにも勤めていた。
【表】「組織」には「表」と「裏」がある。「表」は坊主とか神職の人とかがなっているのだったっけ?お払いをする程度の技術者たちのことか?
【母さん】敏生の母。樹の精霊らしい。人間の男性に恋して敏生をもうけた。父さんのキャラを見る限り精霊に恋されそうなタイプではないのだが、なぜ?
【楓】伊周のお付きの女官。お手つきでもある。河合を伊周に会わせた。
【影清】平影清。平家の落ち武者で源頼朝を呪詛した。「影清奇談」で登場。
【金沢】泉鏡花兼六園で有名な石川県の県庁所在地。第五巻「幻月奇談」の舞台となる。
【霞波/かなみ】どうやらこれが森に痛切をもたらした女性の名前らしい。敏生に話すことになるのはいつになるのでしょう。
【河合純也/かわい・すみや】「添い寝屋」と呼ばれる術者。森が駆け出しの術者だった頃「助」としてついていた師匠。八年前から行方不明だったが最近術者として復帰した(多くのことが「八年前」になにかがあったことを示している)。特に腕は衰えていなかった。関西弁で人をくった感じ。二十代に見えるが実際は三十九歳。生まれながらに盲目だが、からだの中に獏(の魔物)を飼っており添い寝しながら夢魔を退治する。自身はふつうの人間。《悪いほうへ考えが傾いても、どんなに不安でも、言葉では「大丈夫」って言うんや。そうしたら、その言葉に宿った言霊が、ええ運を連れてきてくれる》
【キャラクタ】椹野さんはちょびっとしか登場しない登場人物にもある程度のキャラクタ設定をしていることが多い。おかげで、こんなリストを作っているぼくには大迷惑です。お座なりの書かれようならもともとリストに入れる気にならないので、手間が省けるのですが。
【熊野】日本の呪術の中心地とも言える。和歌山県にある。第三巻「八咫烏奇談」の舞台となる。
【黒いおばあちゃん】五歳のときの芙美を誘拐?した(らしい)存在。
【ケイ】ポール・アシュベリーの恋人だった少年。
【月世界大全】著者の椹野さん非公認だが後見しているサイト。著者の日記もあるとか。http://moon.wink.ac/
検非違使平安時代の警察官みたいな組織。いろんな本を読んでいると融通がきかずけっこう怖いこわもてなイメージ。このシリーズではきまじめだがやさしい検非違使さんが登場します。
【源太】敏生が出会い命を救われた少年。因業婆さんのとこで瓜売りをやってた。気のいい奴だが、仲間に逆らってまで敏生を守ろうとはしなかったが、それを気にし、その後いろいろ手伝ってくれた。住む世界は違うが、再会することはあるのか?
【小一郎】天本森の使役する「式」のリーダーで最近人間形態になれるまで成長した無愛想なクールビューティー。でも敏生にちょっぴり嫉妬するカワイイ奴。ドーナッツに開いている穴の理由を知りたいお年頃。普段は羊の形をした小さなアクセサリー人形に入っている。
【講】この集まりで仕事を霊能者に振り分けるらしい。
【児嶋聡志】榎本恭子のボーイフレンド。いつもぼーとした感じ。
【琴平敏生】精霊に「友」と呼ばれる17歳の少年。植物の精と人間のミックスらしい。樹霊の眷属である彼が「森」という名前の男に救われたのは必然だったかもしれない。やせの大食いの体言者でとりあえず食べられるものがあると食べる。そのわりにはまったく太らず華奢なからだつきで体力がなく山道なんかではすぐヘバる。半精霊でこの世界に存在するのは非常にエネルギーが必要なのかもしれない。でも、つい「鍛えろよ!」とか言いたくなってしまいます。体力必要な商売についたのだから。ついでに、霊を引き寄せる体質なのにほとんど無防備に近く、せっかく術者の弟子になってるのだからこの面でも少しは鍛えろよと言いたくなります。森にちょっとでも邪険にされるとすぐスネるやっかいな少年。
【伊周/これちか】藤原道長との権力争いに敗れた男。清少納言の夫定子の兄。道長の兄道隆の息子なので道長にとっては甥でもある。
【桜井雅志】春明学園で龍村の1コ上だが、龍村が英国に留学して一年遅れるまでは同じ学年だった。生徒会の役員をしていた。
【ザシキワラシ】遠野で敏生が出会った。
【佐竹香織】押屋女子学園の生徒。16歳。彼女の自殺以来ポルターガイスト現象が発生しはじめた。友達も少なく孤立していたが、いじめの対象にもならないほど地味な少女だったらしい。
【篠崎好恵】遠野で行方不明になった22歳の女性。「曲がり屋」で敏生の前にザシキワラシと出会ったと思われる人物。
【篠田絵里】押屋女子学園二年D組生徒。尾上八穂の友人のようだ。
【守護珠】敏生が母からもらった透明な水のような球体で中で蒼い炎がひっそりと燃えていてほの暖かい。敏生はこの珠によりイザとなれば術を使うことができる。じつはあるものの血で磨かれた「*玉」(名前を書くとネタバレになるかも?)で、あるものはこの玉を持つ者を守護してくれるらしい、かなり貴重な代物。
【私立春明学園】龍村や天本の母校。典型的な良家の子女を対象とした学校で幼稚園から大学までがモットーの平和な小宇宙だとか。
【森/しん】→天本森
【紳士のたしなみ】いつもポケットにお菓子をいれておくこと(by森)。
【助/すけ】術者のアシスタント。森に対する敏生がこれに当たる。
【砂原早苗】山口県で母と飲み屋を営む二十四歳の地味だが美人な女性。広島で関西のヤクザに絡まれていた。「景清奇談」の依頼者とも言える。
【砂原佳子】早苗の姉。ある掛け軸に魅入られたのだが、その掛け軸に描かれていたはずの女はもう絵の中にいない。後に出奔し行方不明となり死亡。
【節子・プラダー】亡き夫のデビッドから預かった壺をあるべき場所に戻してくれと依頼してきた老女。もと音楽教師で、夫の死後はピアノ教室を開いていたらしい。
【添い寝屋】→河合純也
【相馬和久】龍村が英国留学するまでの同級生で演劇部でいつも主役をつとめる学校の有名人。
【組織】除霊をなりわいとしている団体。
泰山府君の術】簡単に言うと死人を蘇らせる術。
【竹内芙美】山中サヨの孫娘。両親が交通事故で亡くなった後サヨに引き取られた。高校卒業後金沢の旅館に就職し、大学に行くための資金を貯めている途中だったが、行方不明となった。
【龍村泰彦大先生】兵庫県監察医で一応医師だが、生きている人間を診た経験は最初の巻までなかったらしい。K大学医学部法医学教室非常勤講師、TOEIC783点。豊かなバリトンの声と態度と動作が無駄にでかい男で敏生の第一印象は「ぬりかべ」。じつは森の高校時代からの友人。森がお母さんなら龍村先生はお父さんだと敏生は思ったりする。蛇が苦手なナイスガイだ。レギュラーの地位を実力で奪い取ったもよう。別シリーズの「鬼籍通覧」でもレギュラー出演。こちらでは本業のキビキビした仕事ぶりと、奇談シリーズでの大甘トーチャンぶりとはまた異なる厳しさも見せてくれています。
【炭酸煎餅】有馬銘菓。けっこう好きで食べる機会はそれなりにあります。最初は口の中でしゅわーっとなるかと想像していましたが。
【茶屋】金沢の旅館で竹内芙美が働いていた。
【チョコレートバー】森の紳士のたしなみ。ウチでも万一の非常食にスニッカーズは切らしません(あのひつこさは必ずしも好きなわけではないのだけどイザというときに頼りになりそう)。
追儺師】霊障を払う能力者。天本森はこれにあたる。
【土蜘蛛】でっかい蜘蛛さん。
【津山かさね】龍村や天本の同級生だった男勝りの女子生徒にしてアーチェリー部の部長(天本が副部長だった)。学内でも一、二位を争う「セーラー服の似合わない女の子」だったらしい。
【出会い】《これも何か意味のある出会いだろうと思う。そして、どうせならそれがお互いにとって有意義な、実り多いものであればいいと思う。》by森
【デビッド・プラダー】節子の夫。ベトナム戦争時にミエンと出会い壺を預かった。
【テンちゃん】特に虎皮のおむつもはいていなければ火も吐かない。河合は天本をこう呼ぶ。
童子切源頼光が持つ名刀の中で髭切と並ぶ自慢の刀のひとつ。刀匠伯耆安綱の作で、現代では国宝に指定され国立博物館に収納されている。恐ろしいまでの破邪の剣で、小一郎ていどの妖魔なら刃に触れるだけで塵と化すであろうほど。酒呑童子を切ったとされることからこの名前がついたらしい。
【道摩法師】→蘆屋道満
【トー】ベトナム戦争時にミエンと同じ家で娼婦をしていた女性。
【遠野】「遠野物語」で有名な岩手県の一地域。第六巻「龍泉奇談」の舞台となるもよう。神秘的なイメージのある地だが今では俗化しているのでそんな雰囲気はあまり味わえない。
【敏生】→琴平敏生
【兎夢/とむ】金沢の喫茶店(夜はお料理屋さん)。竹内芙美の行きつけの店でそこのお兄さんにいろいろ相談していたらしい。ここのマスターはなんだかキャラが立ってて一回こっきりの出演はもったいない気もしますが、どうやら実在のお店のようです。
【豊子】旅館「茶屋」の仲居。
【鳥辺野】昔の京都で無縁仏などを捨てていた場所。多くの死体がさらされていてまさに地獄絵。
【中原真理子】龍村の教える教室の紅一点で大学院生。すぐ怒る。元佑さんと同じ名字なところが少し気になりますねえ。
【中原元佑(なかはら・もとすけ)】敏生が出会った、龍村大先生そっくりの男。代々検非違使をやってるらしい。
【ながら族】著者はこれだそうです。ぼくもそうです。キーボードをたたきながら、この本を読みながら、音楽を聴きながら、ゲームをやったりしています。
【ハートピア有馬】有馬温泉にある老人保養施設。敏生が初めて森とともに霊退治におもむいた場所。
【バウ】森と敏生がベトナムに行ったとき通訳兼ガイドをしてくれた人。ベトナム人にしては太った男性。気さくで親切だが、日本語はかなりあやしい。
【貘】河合の中に住んでいる。もちろん夢が大好物。どうやら人間の魂も好物らしい。登場するときは、初めて見る者にトラウマを与える(かもしれない)。夢の中だけでなく現実世界でも登場することはできるが、そのときは河合の顎にダメージを与える。
【橋占】橋の上に立って、最初に通りかかる人の話している内容を聞いて占いとするらしい。いつ来るかわからない通行人を待つのも橋占の楽しみのひとつだとか。
【はせ屋】熊野随一の老舗旅館。龍村大先生の従兄の堀川雄一が主人をしている。
【蛤】龍村が法医学を志すことになった事件の発端となった石化した貝。
【早川知足/はやかわ・ちたる】ゴーストバスターズ組織のエージェントだが見た目はただのサラリーマンのおっさんで、実際に外国車メーカー(どうやらアウディではないかと思われます)の販売課長らしい。森や敏生が契約した相手。周到すぎる気配りにときおり森は苛立つことがある。
【林崎健介】佐竹香織の妊娠の相手と噂の押屋女子学園の教師。実直で地味な化学教師。
【原亜矢子】龍村と同じ学年の女子生徒で演劇部の部長。龍村が学校で一番カワイイと思っていたらしい。通称「ハラヤ」。
【ひざ枕】森のひざ枕は骨張ってて痛いらしい。
【羊の人形】タオル地でできた小さな羊。小一郎の住まい。
【人買様】昔の陰陽師が封じた妖魔らしいがハートピア有馬拡張工事でその塚のある小山に遊歩道がつけられた。残酷そうな美女の姿をしている。夢を売る妖魔でもある。その代償はいのち。
ファイナルファンタジーVII】著者が泣いたゲーム。
椹野道流/ふしの・みちる】このシリーズの著者。本業は法医学者らしい。龍村先生と同じ職業ですね。だかでしょうか、龍村先生は生き生きしています。
藤原道長】宮中の権力争いに勝利した男。
補陀落渡海(ふだらくとかい)】船に乗って外側から出入り口を打ち付けて開かないようにしたまま海に送り出す修行…といっても当然死ぬしかないわけなので、即身仏になる修行と同様片道切符の修行。最近補陀落渡海の船を荒海で見つけたときに救うか救わないかという命題をどっかで読んだのだけど、なんだっけなぁ?
ボーイズラブ】と言うには森の方がトシを食いすぎてるかもしれないけど、とにかく、そうなりそうでならないスレスレのところを二人は綱渡りしてます。「にゃんこ亭」でもそんな感じですね。
【ポール・アシュベリー】ストロベリーの仲間、ではない。あるとんでもない状態になった彼をさる女性が発見したことからひとつの物語が始まった。
【堀川恵理子】雄一と最近結婚し、はせ屋の若女将(見習い)となった。明るく魅力的な女性で、敏生と仲良しになった。でも、彼女にたいへんなことが…。でも、敏生にはもっとたいへんなことが…。
【堀川雄一】龍村大先生の従兄で熊野随一の老舗旅館「はせ屋」の主人。最近結婚したばかりなのに心配ごとが発生。森のことは信じていないが龍村のことを信じている。
【曲がり屋】と言えば遠野ですが、今回の場合、この名前がついている民宿のことです。森が遠野取材に言ったときに宿泊した。
【松山美代子】森のうちに居候していた女性だそうで敏生より五〜六歳上だという話。今はカメラマンとして世界中を飛び回っているとか。特に森と恋人だったとかいうわけではないらしく、敏生のそんな疑問に龍村大先生は大笑いした。いずれ会えるのでしょう。…四冊目の「倫敦奇談」で会えました。敏生の第一印象は「伸びやか」。野生動物系の活発な女性でした。森をめぐりちょっとだけ敏生と火花を散らしました。
【ミエン】レ・ディン・ミエン。デビッドがベトナム戦争のときに出会った少女。アメリカ兵相手の娼婦をしていた。
【美砂】敏生の年齢が十二歳離れている腹ちがいの妹。もうしばらく会っていない。
【美里】影清の恋人だった女。捨てられても、どうされても影清を愛し追いかけた。「影清奇談」に登場。
【真弓恵子】龍村が高校二年のときの一年生。ふっくらして調子のいい女。
【水田桐枝】尾上八穂のクラスメート。最初の事件があってしばらくしてから転校してきたらしいおとなしい生徒。森の知っている誰かによく似ているらしく森を大いに動揺させる。ま、だれに似てるかはすぐわかりますね。
【皆さんの上に、幸運の風が吹きますように】ライトノベル系、あるいは女性作家には「あとがき」を決まり文句で終わる人がけっこうたくさんいます。椹野さんの決まり文句はこれ。
【美代子】→松山美代子
【望月晋太郎】綾の従兄弟。サヨさん(山中サヨ)のことが好きだったらしい。
【紅葉】中原元佑の乳母の娘で元佑さんちで働いている。あどけなさの残る少女で、敏生を気に入り弟のようにかわいがり、かいがいしく世話を焼く。
八咫烏】三本足の烏で熊野の使いとして有名。サッカー全日本のイメージキャラクタも八咫烏だったような記憶があるのだけど?
【山路耕介】会社の会長さん。むかし夢魔に悩まされたことがあり河合に救ってもらった。
【山路朋美】山路浩介の孫娘で八歳。夜毎お姫様に会いにいく夢が楽しいらしく起きているときは気もそぞろ状態なのだがどうも何かが何かをしでかそうとしているようだ。
【山中サヨ】「幻月奇談」の依頼者。金沢で彫金師に嫁ぐ。ただ一人の孫娘の芙美といっしょに暮らしているが、その孫娘が行方不明になって探している。敏生のことを気に入ったもよう。若い頃は美人だったらしい。
【湯川佐知子】「龍泉奇談」の依頼人22歳。行方不明になった友人、篠崎好恵22歳を探している。
【夜】符を作ったりする作業は日のあるうちはやりにくいらしい。
龍泉洞岩手県の鍾乳洞。篠田好恵の荷物が見つかった。この鍾乳洞には行ったことがあります。日本でも有数の規模の鍾乳洞で、地底好きのぼくとしてはやはり一度は行っておかないと…と。
【倫敦】英国の首都。第四巻「倫敦奇談」の舞台となる。