よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

『ハコの牧場』北村恵理

『ハコの牧場』北村恵理・著/金井田英津子・画…福音館書店(2006年・1600円)
はてな年間100冊読書クラブ
ハコは北海道の牧場の女の子。仕事はなかなかたいへんだし華々しいこともとりたてて起きたりしないけどわくわくするよな生活で…。「大草原の小さな家」とか「やかまし村」とか「やまのたけちゃん」とかを思い出しました。やっぱり、うらやましいかな。
はてな年間100冊読書クラブ

評価「○」。

オンライン書店ビーケーワン:ハコの牧場


【青木】長期の実習生。
【明子】叔母。新潟に住む。ハコは初めて会う。毅彦、富貴子、陽介を連れてくる。夫は医師らしい。
【旭日】体は小さいが道産子の血を引く力の強い馬。
【勇】クラスメート。
石狩川】近くを流れる川。
【おかあちゃん雪の女王を読んでくれている。
【修おじちゃん】ハコの父の弟。ハコと幸子は「サムおじさん」とか「サムおちゃん」とか呼んでいる。
【おじいちゃん】牧場の中心人物。姿勢がよくておしゃれ。おばあちゃんが讃美歌をうたっていたその声だけを聞いて結婚を申し込んだ。怒ったときは怖くてどなり声は雄牛より大きい。なぜか、近所の沼に来るカモをととても大事にしている。《自然相手に暮らすには、きょうだけ見ていたらやっていけないぞ》(p.72)
【お寺さん】田舎ではだいたいお寺の住職さんのことをこう呼ぶ。うっとこもそうでした。ハコの友だちのやよいちゃんち。
【和男】クラスメート。
【かた雪の日】春前の現象。一度溶けかかった雪が夜の寒気でふたたび凍り堅くなる日。道も何も関係なく、どこへでもどこまでも歩ける日。子どもたちの遊び以外にもものを運ぶのに最適。家だって運べる。
【ガッチャ】スケートの刃を革ひもで長靴につけた代用スケート靴。
【客土】作物の育成に向かない土地によそから土を持ってきて肥沃にする。雪解けを早める効果もある。とてもきつい作業らしく、この洗礼を受けると人も馬も気性が荒くなってしまうのでお母さんは嫌っている。
【清子ちゃん】世津子おばさんちの子。毎年正月には遊びに来る。幸子と年が近いので仲がいい。一人だけ中学生なのでいとこたちの中でちょっと仲間外れ?
【恵子】ハコの友だち。お父さんは農協の人で最新の少女雑誌を買ってきてくれる。ハコの家では雑誌やマンガは読んではいけないことになっているので恵子ちゃんちで読む。
【浩次おじさん】お父さんのすぐ下の弟。東京に住んでいる。顔はお父さんに似ているそうだが背は低い。息子は太郎くん。
【坂西】長いこと牧場で働いている人。
【幸子】ハコの姉。5年生なので3歳ちがいか。ハコはさっちゃんと呼んでいる。漬物はくさいので嫌い。
【佐代子】いとこ。望おじちゃんの娘。
【清香】馬。りんとしていていつも悠然とかまえている。
【実習生】牧場に働きに来ている人たちの総称?ハコたちにとっては「お兄さん」という意味。
【進】実習生。夏が過ぎても帰っていかなかった。隣村の牧場の息子だがつぎたくないようでイヤイヤ仕事をしているので「楽しんでやらなくっちゃ」と常々言っているらしいハコのおじいちゃんの元に修業に来ているがやはりあいかわらず不熱心な感じ。
【誠一】実習生。少女雑誌にでもでてきそうな空色のシャツの少年。高校をやめて実習生として来たらしい。夏が過ぎても帰っていかなかった。彼のおかげでハコは洗濯するのを専門にしている店があるのを知った。
【世津子おばさん】お父さんのお姉さん。江別に住んでいる。
【貴子】叔母。東京に住む。夫は大学の先生らしい。
【多喜子】おじいちゃんの妹で札幌に住んでいる。
【武郎(たけお)】ハコの父。ハコが2歳のときに亡くなった。
【毅彦】明子おばさんの子。将来父のあとをついで医師になるしかないと思っているのかもしれない。
【田所先生】2年1組の担任。おじいちゃんと似た(厳しい)目をした新任の先生。
【太郎】浩次おじさんの子。まだ小さい。野球選手として早慶戦に出るのが夢。
【ヅキ】英彦くんの馬。額に三日月の白い模様があるのでヅキ。おとなしくて人なつっこい。
【漬物】幸子は漬物が嫌いだが、そのせいでハコはたいへんな目に?
【哲史】学校のとなりの雑貨屋の子ども。先生たち御用達のようで学校に関する情報は速くて正確。
中田商店】道はここで分かれ、片方はお寺さんに、もう片方の道は坂西さんの実家にたどりついたりします。
【ニシン】この辺ではニシンが食卓に並ぶと春だなあと感じる。大量に購入されてしばらくハコたちを悩ませる。かつてはたくさん獲れて「ニシン御殿」なぞというものができたりしたようだが今はそれほど。
【農繁休暇】五月の末、村の小学校と中学校は子どもに田植えを手伝わせるための休みに入る。そういえば、ウチの学校ではありませんでしたが、そんな休みを取れる学校があると聞いてうらやましがっていたことを思い出しました。ハコのように農家の子でなければただ休むだけですが、農家の子にとっては学校の方がマシだったでしょうけど。
【望】叔父。札幌に住んでいる。望おじさんちの子は思ったことをなんでも口にするのでハコはなかなか気を使う。おばあちゃんの実家でもあるこの家ではハコのひいおじいちゃんとひいおばあちゃんはプロテスタントの洗礼を受けているのでクリスマスを盛大に祝い親族が一同に会する。
【紀子ちゃん】世津子おばさんちの子。毎年正月には遊びに来る。幸子と年が近いので仲がいい。将来の夢は歌手。
【バーク】本名をプロスペクトバークという名前の雄牛。品評界で特賞をとった。
【ハコ】主人公。森崎春子。牧場の子。いつもおこられてばっかり。物語開始時で小学2年生に進級したところ。運動会ではいつも2等で、妙に他人をイライラさせるらしい。将来の夢はアパートに住む人になること。
【英彦】5年生。馬のヅキに乗っている。
【平井】長期の実習生。
【広沢先生】2年1組の新任の補助教員。大学受験の勉強中、ということは大学に行く前に教員になっていたということですね。
【富貴子】明子おばさんの子。将来の夢はお嫁さん。
【ヘンドリック】雄牛。
【雅人】貴子おばさんの子。将来の夢は学校の先生。
【守】やんちゃで通っている6年生の少年。ガキ大将らしくめんどう見はよさそう。
【光也】貴子おばさんの子。東京っ子らしく洗練されている。自分をミッチと呼んでくれと自己紹介した。星が好きで将来は天文学者になりたい。いとこたちの中ではリーダー格になってしまう。
【森崎牧場】ハコの家。明治時代から続くわりと歴史のある牧場。2年生の遠足は森崎牧場なのでガッカリ。
【山上先生】1年のとき担任だった女の先生。おさげが腰まで伸びたピアノの上手な先生。
【やよい】お寺の子なので幽霊なんて怖くない。お兄ちゃんがいる。片道1時間半かけて学校に通っている。
【雪江】坂西さんの恋人。次の春には結婚する。
雪虫】雪が降るちょっと前に大量発生する。人の体にぶつかっただけで動かなくなってしまうくらい弱い虫。
【陽介】明子おばさんの子。将来の夢は船乗り。
【ラック】森崎牧場の犬の名前はラックと決まっているので、今のラックは4代目。お寺さんの自転車がおじいちゃんの自転車と似ているのでしじゅうついて行ってしまいお寺さんの周囲をうろちょろしている。牛乳が嫌いで味噌汁が好き。臆病。牧場には犬が必要らしいがあまり役に立っていないもよう。だったが…。