よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

「カブのイサキ」芦奈野ひとし

カブのイサキ10コの要素

  • 10倍に広がった地形
  • 世界全部が田舎
  • 荒涼
  • 飛行機
  • 空を飛ぶ
  • そこはかとなく三角関係
  • シロさん
  • どこかのんびり、どこかあたたか
  • 淡々と
  • 休日モードに最適

読書日記。

なんでもかんでも10倍の大きさになった世界(らしい)。そこでヒコーキに乗って空を楽しむ青年。

(2009年10月13日読了)


読書日記。

カジカにライバル(?)登場。

(2009年11月22日読了)


富士山へ旅だったイサキ。
全部が10倍サイズなのだから高さ3万メートル超の山ということになる。
想像を絶する。

とはいえ中身はどこかほんわか。
そして個人個人はどこか孤独。
やっぱりこの作者の醸しだす雰囲気は好きだ。

(2011年01月02日読了)


ふんわりSFの最新巻。
「ムリせず ゆったり気分で ただ前進すれば ね」(p.27)

富士山見物のつづき。
いや、忘れてましたがいちおう仕事でした。

すべてが10倍の世界だから富士山も標高37760メートル。
飛行機じゃ上まで行けないだろうけど。

ピッツで追いかけるサヨリとカジカ。
すぐ近くにいるはずなのに広すぎて暗すぎて見つけられない。

そして難関「タテの道」。
どんな道でしょう。

そしてようやく出会う2機。
空で。

富士山見物はさらにつづく。
わくわく。

(2011年05月03日読了)


簡単なリストを下に置きます。

イサキ
主人公。カブの操縦に慣れてきたところ。長井で食品工場に勤めている。
伊佐そば
16号線沿いにあるそば屋。深夜でも開いているので目印となる。ここで夜を明かす客が多い。そばにお菓子でもなんでも入れる。名物は「そばぜんざい」?。
海蛍
海上飛行場。
海岸道路
内陸部を南北に貫く。
カジカ
シロさんの妹。イサキの4歳下のガールフレンド?運動神経抜群。
カブ
セスナのような小型の飛行機。
サヨリ
木更津で連絡機のパイロットをしている若い女性。ピッツに乗る。イサキと運命的な?出会いをする。シロさんに憧れている。いつもトイレを我慢している。
しょうが屋
海岸道路にある店。爺さんがひとりいる。辛いジンジャエールしかない。荒野の目印となっている。
シロさん
カジカの姉。イサキにカブを貸してくれる女性。妹のカジカにとってすら謎が多い。伝説的な女性パイロットらしいが普段は眠っている。「うちのカブに乗るときは 目的地とか… 二の次だからね」
世界
地面が10倍サイズになった。それにともないさまざまなものも。世界すべてが田舎となった。
店長
名前はまだ不明。御殿場の茶店の店長。男性だがシロさんそっくり。無精ひげがあってゴツい感じだが。調べてみるとほぼ他人といえるくらいの遠い親戚ではあるらしい。
東京塔
高さ3333メートルの塔。かつての東京タワー。
パイパー・スーパーカブ
カブの名機。シロさんのカブ。
部品町
レンズ谷の奥にある。カブ職人が大勢いる。
ピッツ
複葉機。カブよりは速く、250キロ出る。
メイコンII
空に浮かぶ巨大な飛行船。地表観測機構の船。一度飛び立つと何年もそのまま飛び続ける。
指話
パイロットどうしは指の動きで会話できるみたい。
レンズ谷
蜃気楼が見えることがある。