よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

畠中恵『しゃばけシリーズ』

畠中 恵
新潮社
発売日:2001-12

このシリーズは日曜日の昼下がりにうとうとしながら読むのに向いている。
これは至福の時間となるのだ。
でもときおり感情がゆすられる。
それもまたよし。


畠中 恵
新潮社
発売日:2003-05

あいかわらず楽しくてちびちび惜しみながら読みました。
しんみりかなしいエピソードも。

(2005年12月24日読了)


畠中 恵
新潮社
発売日:2004-07-23

しゃばけ」三作目。

近頃快調の若だんなとお店、その理由は?
迷子の少女は「帰ったら殺される」と言った。
霊力の強い坊主にとらえられた半猫又を救い出してと頼まれお寺に行ったら死体に出くわした。
佐助の過去。
ついに若だんな、グレちゃった?

この年最初の一冊はこれに決めました。
予定通り気分よく一年の読書生活を始められました。
(2006年01月01日読了)


畠中 恵
新潮社
発売日:2005-08-19



畠中 恵
新潮社
発売日:2007-06

三途の川に行く若だんな。
家事で焼け出された若だんな。
兄の松之助の縁談。
桜の花びらの精のはかない美少女。この話はグッとくる。

しゃばけ6冊目。

(2009年05月26日読了)


畠中 恵
新潮社
発売日:2008-07

栄吉の深い悩み。もちろんあのこと。あの栄吉が菓子づくりをやめようと考えるほど。
そして別の話では一太郎にもにいやたちから難題が出される。

しゃばけ7冊目。

(2010年01月16日読了)


畠中 恵
新潮社
発売日:2009-07-30

01)目が見えなくなった若だんな。
02)神様のせいらしい。
03)ケガまでしだした若だんな。
04)推理力は変わらず冴えている。
05)兄やたちは神探しに一所懸命。
06)それぞれ不思議に遭遇。
07)神とはなんぞや。
08)ほわんとしんみりはいつも通り。
09)鳴家たちの存在が救いだなあ。
10)ぜんぶでひとつの話でもある。

しゃばけ8冊目。
巻末の参考文献に知人の著書があった。
ちょっと嬉しい。

はてな年間100冊読書クラブ

しゃばけ」に関する簡単なリストを下におきます。


※ だいたい話の途中で記入してるのだけど結果的にネタバレになってしまってることあります。

【東屋】桶屋。松之助が奉公している。主人一家はイヤな人たち。
【生目神】一太郎が出会った神様。
【伊三郎】奥様は妖怪だったのです…。長崎屋の先代主人。一太郎の祖父。武士だったが恋をした相手のぎんが妖怪だったので西国から江戸に逃げてきて商いを始めた。存命中のようだ。
一太郎】大店長崎屋の17歳になる若旦那。それはそれはたいそうからだが弱い。朝と昼と晩にそれぞれ別の病気で死にかけるほどだ。あやかしを見ることができ、強制力はないが人徳?である程度使役することもできる。推理能力になかなかすぐれているが病弱なので情報収集は妖怪たちにまかせ安楽椅子探偵を決め込んでいる。アニメにするなら声優は石田彰さん。
【栄吉】一太郎の幼なじみで菓子屋の三春屋の跡取り息子。なのだが天才的に餡作りが下手。本人にはすごく向上心があるだけに救われない。「ぬしさまへ」ではついに死人を出した?《あれなら饅頭を作ったのが本物の菓子屋と聞いただけで、驚いてあの世に行けるかもしれない》《ただの小豆からあんな味の餡を作れるなんて、ある意味、凄いですよ》(by仁吉「ぬしさまへ」p.39)アニメにするなら声優は山口勝平さん。
【大むら屋】左前の海苔問屋。松之助に縁談を持ち込み、金次がクビになった。
【おぎん】長崎屋の先代主人の妻。一太郎の祖母。じつは齢3000年の皮衣という大妖怪。ぎんの正体は現主人の藤兵衛も知らないらしい。一太郎が生まれる前に死んだということになっているようだが、そう簡単に死なないよねえ?
【おくめ】天野屋の娘。仁吉に付け文を渡すがひどい金釘流でほとんど判じ物扱いとなり妖怪たちを悩ませた(楽しませた)。
【おしろ】長崎屋に出入りしている猫又。なかなか色っぽい。仁吉に気があるらしい。
【お園】庄蔵の相手と噂されている女。浪人の妹らしいが。
【おたえ】一太郎の母親。淡い雪にたとえられたこともある佳人。妖怪と人間のハーフなのでちょっと現実離れした言動をするが藤兵衛にはそれも魅力的に見えているようだ。まあ、天然ボケ系の母親ということで。一太郎には大甘。アニメにするなら声優は井上喜久子さん。
【お玉】あはれ首だけになった東屋の猫。
【お千絵】田原屋のおかみ。おたえよりも頼りなげ。
【おね】長〜い雨が続いていたある日、お百度参りしていた鈴彦姫を暴漢から救ったいなせな女。どうやら記憶喪失の妖らしい。自分でも妖とわかっていないようだ。名前を「ねね」かもしれない。中で何かが動いている奇妙な珠を持っている。
【お春】栄吉の妹。一太郎のことが好きみたいだけど一太郎の方は妹のようにしか思っていない。とは言え嫁候補No.1か。問題は両家の格が違うこと。政略結婚になりえない。ま、息子に大甘の長崎屋夫婦を考えるとそれも一太郎しだいだろうけど。
【お雛】紅白粉問屋一色屋の娘。一太郎が塗り壁の孫かとびっくりしたほどの厚化粧ときらびやかな衣装で圧倒的な迫力を持つ。正三郎の許嫁。
【おまき】長崎屋の赤い蒔絵の櫛が似合う下働きのかわいい娘。なぜ下働きが蒔絵の櫛なんて持ってるのだろう?
【おりん】東屋の娘。なぜかここのところ松之助にやさしい。
【於りん】迷子の少女。鳴家をつかんだまま離さない。まだ5〜6歳だけど一太郎の嫁候補No.2?
【獺】派手好き?
【寛朝】上の広徳寺の僧で役職は直歳(建物の管理などをする)。かなりの法力があり弱いあやかしなら封じられてしまう。ただし金次第らしい。仁吉や佐助の正体も見破るが、なかなかくだけたおっさんでとりあえず敵対はしない。
【黄唐/きがら】管狐。六鬼坊の友。
【九兵衛】なかなか口やかましいご隠居で栄吉の作った菓子を食って死んでしまった。まあ無理はないが。
【金次】大むら屋をクビになったところを一太郎が拾った。ガリガリに痩せた異相の男でどんだけ食べても太らないし何を着てもみすぼらしく見える。下男としてすら役立たずなわりにひょうひょうとした不敵なタイプ。福の神かと疑いを持たれるがどちらかというと貧乏神に見える。
【佐助】長崎屋の手代。じつは犬神。強くて怖〜いが若だんなの一太郎には大甘。弘法大師が紙に描いて生み出したらしい。アニメにするなら声優は「犬夜叉」の山口勝平さんにしたいけどこの声優さんは栄吉に使いたい気もするし。
【蛇骨婆】老婆のようだが肌ツヤ良し。
【正三郎】中屋主人の弟。於りんの叔父。二十歳くらい。中屋で働いているもよう。如才ない人あたりのいい男。
【庄蔵】お春の縁談の相手。献残屋松島屋の息子。前は律儀者という評判だったがあちこちで縁談の話が出てきていて最近評価がちょっと落ちている。
【鈴彦姫】鈴の付喪神
【卵百珍】「万宝料理秘密箱」という書物の前編で料理番のおくまお気に入りの一冊で一太郎の好物料理である茶巾たまごに、砂糖をかけるという食べ方が載っていて若だんなを閉口させているらしい。
【田原屋】繰綿問屋。若だんなの布団を仕立てた主人はすぐ怒る恐ろしい人。
【藤兵衛】長崎屋の現当主。婿養子なので妖怪たちのことは知らない。仕事ではやり手だが一太郎には大甘。
【徳次郎】東屋をしょって立つ番頭。
【長崎屋】一太郎のうち。かなり大きな商売をしている。基本は廻船問屋だが一太郎の身体をなおそうと薬を集めているうちに薬種問屋も商うようになってしまった。
【中屋】深川でも大きな材木問屋。於りんの実家。
【名前】《名は呼ばれていないと、影が薄くなってくる。「佐助」は、せっせと若だんなが呼んでくれているおかげで、ようやく犬神の身に、しっくりと馴染んできていた》(「ねこのばば」p.152)
【仁吉】長崎屋の美形の手代。じつはあやかしの白沢。強くて怖〜い妖怪だが若だんなの一太郎には大甘。かなりの大妖怪。アニメにするなら声優は緑川光さんでクールに。
【猫又】色っぽい妖怪。長崎屋の馴染みはおしろといい、仁吉に気があるらしい。
【禰禰子】禰禰子河童。関八州に名を知られた河童の大親分。
【野寺坊】みすぼらしい坊主の姿をした妖怪。
【日限の親分(ひぎり)】岡っ引きの清七親分の通り名。
【屏風のぞき】長崎屋にいる付喪神。華やかななりが自慢らしい。紙製なので水が苦手。佐助と仁吉に対抗意識を抱いているが能力があまり高くないので口で勝負!!アニメにするなら声優は子安武人さんでキザに。
【ふらり火】火に手足がついている。
【孫蔵親分】深川の岡っ引き。おかみさんが小料理屋かなにか営んでいて袖の下が必要なく遠慮がない。
【松之助】東屋の小僧(と行っても二十歳過ぎ)でじつは一太郎の腹ちがいの兄。
【見越し入道】大妖。天井に笑いを残す。
三春屋】菓子屋。跡取り息子は栄吉なので将来なかなかたいへんなことです。
【桃色の雲】見越し入道が手みやげにくれた小さくて淡く光る雲で一太郎はいつも離れに浮かせて鑑賞していた。荼枳尼天ちの庭の木に引っかかっていたらしい。
【森川直之】浪人。お園の兄。借金多し。
【鳴家(やなり)】なりは小さいが顔は怖い小鬼。グレムリン?人には姿が見えない。長崎屋には何匹もいる。アニメにするなら声優は大谷育江さん、こおろぎさとみさん、かないみかさん。
【吉野】仁吉が片思いした妖怪。
【六鬼坊】大天狗。若だんなをさらったことあり。