よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

寺で逃走

犯人でないことがわかっている青年を逃がそうとしています。

お寺の部屋を調べていると抜け穴を見つけました。「ここから逃げよう」と言うと同行の探偵さんが「ちょっと様子を見てくるから待っててくれ」と抜け穴に入っていきました。

イライラしながらしばらく待つとひょっこり穴から探偵さんの顔が出てきて「だいじょうぶのようだ。逃げてくれ」と言います。

「じゃ、おれもいっしょに行くよ」だって、こいつの気の弱さじゃ、ちょっと無理そうだったらすぐ諦めてまうやろうからなあ、と思います。「そうしてくれ」と探偵さん。「ボクは残って時間稼ぎをするから」

そうしてぼくらはお寺の抜け穴を降りたのです。そこも上の階と同じように多くの部屋があるフロアでした。中庭があって陽光が差し込んでいます。そのフロアでも抜け穴を見つけてさらに下に。そこも同じような感じで、さらに下へ。

それにしてもひとつのフロアが異常なほど広い。抜け穴を見つけるのも一苦労です。この寺はなんでこんな無駄に広いんやろう…。

そのまま下に逃げ続け20階分くらいも逃げたでしょうか、その階ではどうしても抜け穴が見つかりません。追っ手が近づいてきた気配がして、焦ります。

そこに探偵さんが現れて「ここでいいよ。さあ、犯人を暴こう」そう言ってにっこり笑いました。

で、目がさめました。