よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

「アリソン」時雨沢恵一

★ 空へようこそ。ヴィル(p.106)

やさしいヴィルと勝気なアリソンの大冒険が世界をシフトする。


旅先でヴィルを待ちかまえていたアリソン。
二人はある村で捕らわれ、カー少佐は同じ村で一人の女性と出会う。


(2007-02-27読了)


アリソンたちが乗った列車は
何者かに狙われていた。
その真意は?
謎の少佐さんの手のひらの上で
踊らされているような展開の中
ヴィルの推理が炸裂する。

アリソンの幸せは来るのか?

(2007-02-27読了)


アリソンとヴィルについての簡単なメモを下に置きます。


【アリソン】アリソン・ウィッティングトン。ロクシアーヌ連邦のパイロット。金髪碧眼の美少女。とても行動的。「あたしは誰の言うことも聞かない」タイプのように見えるが職業軍人だけに意外にちゃんと状況判断ができる。「本当の英雄達」コンビの一人。8歳のとき父親を戦争で失い孤児院「未来の家」に引き取られヴィルと出会う。現在では、ヴィルを信頼しまくりのベタ惚れのように見える。
【イーエン】テロル氏のボディガード。
【イクス王国】ロクシェで最も有名な観光地で、ロクシェ市民が一生に一度は行きたい場所で10年連続トップ。最新の情報では美しく聡明な女王が統治しているらしい。
【ヴィル】ヴィルヘルム・シュルツ。農業国ラプトアの学生。アリソンと同じ歳。おっとりおとなしく、やさしくて、落ち着いていて思慮ぶかい少年。普通ならアリソンに振り回される役周りなのだろうけど、彼は揺るぎない自分を持っていてアリソンの暴走をしっかりとつなぎとめている。この物語を真に支配している人物といえる。意外なことに、じつは射撃の名手。「本当の英雄達」コンビの一人。
【英雄さん】→ベネディクト
【オーレス】アリソンやヴィルの列車旅行中のお隣さん。人のよさそうなお爺さんで、オーレス映画の会長さん。
【オスカー・ウィッティングトン】アリソンの父。戦死当時ロクシェ陸軍少尉。
【スー・ベー・イル】ロクシアーヌと敵対していた国。
【ストーク】スー・ベー・イルの少佐。丸メガネのひ弱そうな軍人。どうやら所属は情報部のようだ。
【大陸横断特急】東西が和解して大陸を横断できる列車が走るようになった。超豪華列車で、なぜかアリソンとヴィルはそれに乗ることができることになった。
【テロル】大富豪。なにやらキナくさい人。
【トラヴァス】少佐。さる人の現在の恋人だとか。おそらく正体は…
【トレイズ】リリアのおさな馴染みの少年。
【不幸】ヴィルとフィーの会話。「〝不幸〟ってなんでしょう?」「どうにも……、よく分からないわ」「僕にもです」(3上・97頁)。不幸は自分の心の中にだけあるということでしょうね。幸せも。
【フィー】フィオナ。もしくはフランチェスカ様。かなりのMVP。
【ベネディクト】カー・ベネディクト。ベゼル・イルトア王国連合空軍の少佐にして腕利きパイロット。とある事件を契機にヴィルとアリソンのせいで「英雄」にまつりあげられ困惑しつつ権限を謳歌している大物。敵国語だったロクシェ語はなかなか上手になれない。《わたしはあなたの〝下手なロクシェ語をだらだら聞く〟のがとても好きなの》byさる女性。
【マダム・エプスタイン】ウィルの友人とユーフェミーアの母。
【未来の家】亡命者のムートさんが興した戦争孤児院。アリソンとヴィルが出会った。
【メリエル】イクス王国の王女。次期女王が決まっている。さる人物の双子の姉(と本人は言う)。
【友人】ヴィルの友人。ユーミの兄。
【ユーミ】ユーフェミーア。ヴィルの友人の妹。栗毛の少女。ヴィルのことが好き。
【ラプトア共和国】農業国。ヴィルがいる。
【リリア】あるカップルの娘。父親の顔は知らない。幼い頃から母親の英才教育?を受けてきたので自転車より飛行機の操縦の方が巧い娘が誕生した。
【ルネ】スー・ベー・イル軍の兵士。ロクシアーヌ語を使えるのは父親が元捕虜でその後帰化した人物だから。
【レストキ島紛争】西側では緑島戦争と呼ばれる。世界暦3277年春から1年間激しい戦闘があり、初めて飛行機が実戦投入された。アリソンの父親が戦死した場所。
【ロクシアーヌ連邦】スー・ベー・イルと長く敵対していた。