よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

「カーの復讐」二階堂黎人

怪盗として知られるアルセーヌ・ルパンの今度のターゲットは「古代エジプト展」に展示される「ホルスの眼」と呼ばれる発掘された宝飾品。

展覧会に関わる一族が住む霧の中の城で、よみがえったミイラが彼らの命を狙っていた。
ルパンの部下の善良なお婆さんもその毒牙にかかる。

昔ながらの懐かしい探偵小説という感じ。
ポプラ社(だっけ?)のルパン・シリーズという雰囲気。

(2007年01月07日読了)


カーの復讐に関する簡単なリストを下に置きます。


【アヌビス】エジプトの犬の姿をした死者を司る神。
【アフマド】狂信的なエジプト人の老人。痩せぎすだが、ふしぎな格闘技を使いその実力はルパンをてこずらせるほど。
【アンリエット】ボーバン博士の長女でゼロームの妻。最近すこし太り気味。俗物のようです。
【エイグル城】白霧の森にあるボーバン博士の城で、ゼローム男爵夫婦もここに同居している。建造者のトゥールーズ伯爵が大量の金を遺しているという噂がある。
【エコー・ド・フランス】ルパンが編集長を務める新聞。
【奇巌城】ノルマンディの海岸にあるルパンの所持する城で盗品をここに隠している。のちにここを舞台に活劇がおこなわれる。
【クララ】ボーバン家の次女。二十歳になるのに十四、五歳くらいにしか見えない悲しげな娘。
古代エジプト展】女王のミイラと「ホルスの眼」が目玉。
【ジュドウィ】パリ警視庁の保安部長。「古代エジプト展」の警備を担当。
【ジル・フィガロ】エコー・ド・フランスのライバル紙。ルパンは大株主でもある。
【ゼローム】ロベール・ゼロームゲジゲジ眉で黒ぶちメガネで鋭いワシ鼻の、男爵であり上院議員。「古代エジプト展」の主催者。ボーバン博士の長女の夫であり、発掘のスポンサーでもある。真の悪人だと、ルパンは考えている。
【白霧の森/ル・ボワ・デユ・ブルイヤール】パリ郊外の森で近くに沼や川があるせいでよく霧が発生する。
【ピエール・ドルモン】クララ嬢の婚約者だったがエジプトの発掘現場の崩落事故で死亡。
フェリシアン】クララの今の婚約者。将来は弁護士か判事になりたくてゲルサン予審判事のもとで書記として修業中。ノルマンディー一の大金持ちモンテシュー伯爵夫人の甥。将来遺産を相続するであろう人物。
【ベロニック・デルローズ婆さん】以前ルパンがボーバン家に潜入させていた柔和そうな老女。
【ボーバン】ジョルジュ・ボーバン。パリ大学の有名な考古学教授。
【ホルスの眼】巨大なルビーがはめこまれた黄金のメダリオン。エジプトの発掘品。
【マルコ】ルパンの部下。パロ警視庁のブルサン部長刑事でもある。沈着冷静な男。
【ルパン】アルセーヌ・ルパン。おなじみの怪盗紳士。