よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

「ウィルキンズの歯と呪いの魔法」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

さあたいへん。
新しい椅子を壊したせいでお小遣いを止められちゃったピリー姉弟は困ったあげく「仕返し有限会社」なるものを始めてみたら、これが案外に盛況で、ますます困った状態に追い込まれていく。

ジョーンズさんの新しい本(作品としては古いようですが)は、やはり困ったもんだの個性的な登場人物たちが右往左往の大騒ぎする楽しい一冊。

(2006年08月24日読了)

はてな年間100冊読書クラブ

歯と呪いの魔法に関する簡単なリストを下に置きます。


【アダムズ】ぼんやりした男性。教師。ビディに支配されている?
【アダムズ姉妹】フランシスとジェニー。へんてこな子として有名。魔女?ビディ・アイルモンガーに仕返しして欲しいとやってきた。
【椅子】こいつが壊れたせいでジェスとフランクは「仕返し有限会社」を設立するハメになった。
【ヴァーノン・ウィルキンズ】バスターの歯を折った男。フランクより2歳年上。プロジャーさんのところで新聞配達をしている。
【ケヴィン】すげえ困ってる少年。スタフォードの下の弟で前はバスターの仲間だった。
ジェシカ・ピリー】愛称ジェス。「不公平だよ」と公平さにこだわる少女。仕返し有限会社を始めた姉弟の姉の方。
ジェシカ】もうひとりのジェシカ。もしかしたらちょっと頭がおかしいのかもしれない女性。
【ジェニー・アダムズ】フランシスの妹。足をひきずっているのは魔女ビディ・アイルモンガーの呪いのせいだそうだ。
【仕返し有限会社】小遣いをもらえなくなったジェスとフランクが始めた事業。誰かの仕返しを代行する。あまり客にしたくないヤツが最初の客となった。
【白い川原】ビディが住んでいる。なんかいろんなゴミがいっぱいでごちゃごちゃしている。ヘンな臭いがし草も白っぽく枯れている。フランクは小さい頃ここが世界で一番わくわくする場所だと思っていた。
【スタフォード】バスターの手下。
【バスター・ネル】暴れんぼうのいじめっ子。絶対に借りを作りたくないタイプだがフランクはこいつに10ペンス借りている。なんでわざわざこんなヤツに金を借りたのかわからないが。「仕返し有限会社」の最初の客。
【ビディ・アイルモンガー】ママに言わせるとかわいそうなお年寄り。フランシス・アダムズに言わせると魔女。白い川原に住んでいて黒いニワトリとあらゆる色がまじりあった模様の猫を飼っている。見るからにけったいなおばはんだが意外にも教養があり、きわめてていねいなきっちりしたもの言いをする。
【フランク・ピリー】ジェシカの弟。
【フランシス・アダムズ】ジェスとフランシスの納屋から見えるチーズ色の建物に住んでいる姉妹の姉。変わり者との噂で「フニャフニャアタマのファニー・アダムズ」とはやされたりする。
【プロジャー】新聞屋さん。ヴァーノンが働いている。
【マーティン・テイラー】馬に乗って登場してきた少年。ヴァーノンの親が働いている家の子。アダムズ姉妹のいわれない?抽象でノイローゼになりそう。ヴァーノンの友人(もしくは子分)で、「仕返し有限会社」のことを聞いてやってきた。
【レイ】バスターの手下で、スタフォードの弟。