よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

「新宿少年探偵団」太田忠司

新宿にあらわる怪人。怪奇なロボットをあやつり人間の頭蓋骨を収集する髑髏王。対するは異能を持つ、大人を信用していない男女の中学生たち。彼らを使おうとする怪しい人物。
怪奇大作戦へのオマアジュ?なるほどね。シリーズが続いてくれると楽しめそう。

(2004年09月28日読了)


今回の敵は鴉をあやつり、大きいが価値は薄い宝石を狙う怪老人。
その狙いは?

大鴉博士のキャラクタのおかげで、江戸川乱歩へのオマージュ度はより強くなりました。
でも乱歩はもっとエエカゲンでももっとたいそうかも。
それにくらべればまだまだこぢんまりして破綻のないちゃんとした小説になっています。

今後の巻では、よりぶっとんでくれることを期待しています。
とはいってもけっこう以前の本なので、もう完結しているかもしれませんが。

(2004年10月15日読了)


前回、大鴉博士が使っていた超高層ビルの調査におもむいた面々は、壮大な復讐劇に巻き込まれてしまう。

今回のは、わりとふつうです。

(2004年11月09日読了)


今度は例の彼女。
目立ちたがり屋で、いろいろ派手にやってくる。
宿少苦戦。
新キャラも登場。
世界のありよう話も。

(2004年11月20日読了)


中編ふたつ。
人を絞殺する霧。
とぼけた刑事阿部が誰の子かわかる。
人の血を一瞬に吸う仮面の目的は?

(2005年03月10日読了)


ターニングポイント。

謙太郎の変化で宿少に波風。
新宿を海に化そうとする男と銀の顔の男が道満の弟子として初めて結託。

(2005年03月28日読了)


ゲルマが19号になって復讐興行予告。
探偵団の面々はそれぞれのありようを探しているがゲルマとは闘うつもり。

表紙の皆さんはどちら様方?という感じです。

(2005年08月03日読了)


ダンゴ虫になった謙太郎が女の子たちにつつかれて丸まってしまう話。

ではなく、新宿が人喰い樹におおわれてしまう。
その中を右往左往する探偵団の面々や阿倍。
ついでに紅天蛾も?

終幕に向けて加速する物語。

(2005年08月08日読了)


最終巻。

ユグドラシルの頂上にいる美香のもとへ向かう探偵団のメンバーたち。
彼女の起こすパラダイム・シフトとは?
壮助たちの役割とは?

哀しいような幸福なような不思議なエンディング。
やっぱり寂しいかな・・・

(2005年08月13日読了)


宿少についての簡単なリストを下に置きます。


【芦屋能満】陰陽師らしい。本名芦屋正孝。こいつが蘇芳ってことはないと思うが…。
【芦屋能満の弟子たち】新宿でさまざまに怪奇な実験をしてパラダイムをシフトしようとしている。なぜか師匠の言いつけを律儀に守り新宿だけに出没する。なにかの呪をかけられているのかもしれない。また、お互い同士を知らない。
【阿瀬太郎】危険な目にあってもなかなか死なない警官。並田昌平とコンビ。ボケ役。ひょろっとしてすぐ泣きわめく。
【阿倍葛子】阿倍刑事の母。陰陽師
【阿倍北斗】警視庁の刑事。背が高くてサングラスの不審な刑事。のんびり屋さん。名前からすると有名な陰陽師の末裔らしいがさほど頼りにはならない。不思議な事件を扱う通称「ゲテモノ班」をまかされている(不幸な下っ端一人が無理矢理参加させられているだけだけど)。
【ウォルター・ガートランド】大鴉博士に宝石をねらわれたアメリカの超大物映画プロデューサー。なんとなくあやしいおっさん。
【大鴉博士】能満の弟子。ちょっと死神博士っぽいステキなお爺さまだ。大きな宝石を狙う。
【開化ビル】新宿にある雑居ビル。探偵団の本部。
【和規くん】世の中に嫌気がさし、大鴉博士のとこで研究してる若いの。どうやら紅天蛾は彼に恋してるみたいです。「大怪樹」の挿し絵を見ると、もしかしたら美形だったのかもしんない。
【神崎謙太郎】聖賢学園中等部の生徒にして新宿少年探偵団のメンバー。パソコンフェチ。だったのが発展してメカおたく、発明狂になりつつある。いずれ敵に回るかも、なんてことは、まあないんでしょう。
【ゲテモノ班】警察の手に負えない怪奇な事件を扱う遊撃班。というか押しつけられ係。阿倍北斗が責任者で、新島クンが強制的に参加させられている。
【ゲルマ19号】芦屋能満の弟子。18号の発展型。顔が金色に輝くのっぺらぼう。自称「まぼろし曲馬団」の団長。体の形を自由に変えられる。危ない性格。
【ジャン・ポール】蘇芳のアシスタントというか、執事というか、紅茶をいれるのが巧く、荒事もこなすナイス・ミドルだ。
新宿少年探偵団】蘇芳に率いられた子供たちが新宿を恐怖に陥れる悪の怪人たちと闘うのだ。略して「ジュクショウ」。
【蘇芳】自称天才(実際そうみたいだけど)の見た目少年。傲岸不遜を絵に描いたようなクソガキ。敵対する怪人たちの方が気の毒になってしまう。超絶しているギャグセンスの持ち主でもある。探偵団の諸君は彼が敵に回る場合も考慮しているみたいだ。
【セレン・シリーズ】ゲルマ19号の手下。ゲルマ18号と同等の能力を持っている。
【髑髏王】芦屋能満の弟子。髑髏のコレクションが趣味。欲しくない椅子。
【七月響子】聖賢学園中等部の生徒にして新宿少年探偵団のメンバー。格闘少女(メチャクチャな強さ)なのだけど、どうやら霊感少女でもあるみたいだ。とりあえず一番頼りになる人。
【並田昌平】危険な目にあってもなかなか死なない警官。阿瀬太郎とコンビ。ツッコミ役。小柄だがガッシリした体格で、すぐ気を失う。なぜか阿倍のファン。
【鳴宮慎爾】芦屋能満の弟子。異時空結合装置により深海生物を新宿に顕現させた。
【新島】阿倍の不幸な手下。本人はまったくのぞんでいないのに強制的に、無理矢理、「ゲテモノ班」に参加させられている。
【野木村警部】阿倍の不幸な上司。いつもイライラさせられている。柔道の達人。
【羽柴壮助】聖賢学園中等部の生徒にして新宿少年探偵団のメンバー。小柄でちょっと無鉄砲な少年だ。ふつうの人間なのでこのお話での闘いには不利なのだけど、持ち前の運動神経と前向きさでがんばっている。以前はナイフフェチだったけど、人を傷つけてしまうことに気づいて廃棄した。いまは光線銃をもって大活躍(できない)。夢野さんには弱い。政財界を牛耳っている人の孫。
【紅天蛾】大鴉博士の孫ということになっているらしい。遊び半分に大騒動を巻き起こすのが趣味。
【マスケラ】芦屋能満の弟子。
【町田】機動隊の中隊長。体育会系の考え方をする無能な人。
【麻里】夢野美香の二重人格、と言っていいのかどうかはわからないが、とにかく同じ肉体に同居している。ちょっぴり過激で、たくさんの知識と洞察力を持っている。なぜか羽柴クンのことを好きみたいだ。
ユグドラシル】新宿をおおいつくした人喰い樹。名前は北欧神話から取った。
【夢野美香】聖賢学園中等部の生徒にして新宿少年探偵団のメンバー。天然さん。フリフリ系美少女。羽柴壮助くんの想い人。二重人格の麻里と肉体を同居している。なんか世界を滅ぼしかねないとんでもない能力がありそう…?