突然予測外のできごとが発生すると人はパニックに陥り、何がなんやらわからなくなって、あらぬ行動を取ってしまいます。
なぜ、そんなことになるのだろうか、と考えてみました。
まず、人も生物であるからには、パニックに陥ること自体も生物的な仕組みであろうという前提です。
それが生物的な行動であるならば、パニックに陥った方が生き残りやすいからパニックに陥るということでしょう。
では、なぜパニックに陥った方が生き残りやすいのか?
おそらくは、突然のできごとに対して「自動的」になるようプログラムされているからではないでしょうか。
情報を集め、それを処理し、「判断」しようとすることによるスピードダウンを回避すること。
なんにも考えず、とにかくひとまずその場から離れようとすること。
もちろん、複数の「判断」の衝突であるとか、混線とかも考えられますが、それでは面白くないし、それも含めたうえで、そういうメカニズムになっているのはなぜかということで考えてます。
ありえないほど人が密集している場では我さきに逃げ出すことは混乱を招くだけですが、生物としてはおそらく、何も考えずに逃げるべきなのです。
本来は。
人間はいろいろ複雑になっているので、今現在の社会の中では必ずしも当てはまらないかもしれないわけですけど。
突然の地震に枕だけを抱いて逃げたなどという笑われる行動もおそらく、ヒトという生物であることと、人間という考える存在であろうとしたことのあわいに生まれた矛盾する結果なのだろうと思います。
「エッ!エッ?」と硬直してしまうことがあるのも、そんなところでしょうか。
タヌキが車に驚いてタヌキ寝入り状態に入るらしいのは、本来はその方が生き残りやすかったからでしょう。
「自動的」に「硬直」するわけです。
突然のできごとに人間が硬直するのとは、もしかしたら異なるメカニズムかもしれません。