よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

「土のコレクション」栗田宏一

世にも珍しい土の図鑑です。
ボリュームはさほどありません。
充実感はないのですが。
たのしくはあります。

著者は世界中の土を集めておられるそうです。
そのうちから選りすぐった?土を紹介してくれます。
1冊手元においておくのは悪くありません。

これは土を自分でも集めたり、土と遊ぶための図鑑ですね。
それにしても、ところによってさまざまな色の土があるものですね。
紙上でなく実物を見ることができれば質感の違いもバリエーションに富んでいるのでしょう。

なんでもないものをなんだか価値があるようにしてしまうところはクラフト・エヴィング商會の仕事のようでもありますがあちらは半ばファンタジーでありこちらは現実です。
でもちょっとファンタジー入っているのかもしれませんね。
リアルの中で少しファンタジーよりにずれた世界。

あっという間にほぼ読めてしまいました。あとはときおり眺めては楽しみましょう。

それから、著者と関係があるのかないのかわかりませんが、おもしろいHPを見つけました。
「日本の土で絵を描きたい」(http://www.digitalium.co.jp/clay/workshop0301.html
日本で集めた土を絵の具にして、絵を描くという趣旨のサイトです。しゃれた土グッズの販売も。

あとexciteの読書のページで、「ニュースな本棚」(http://www.excite.co.jp/book/news/topics/)という楽しげなコーナーも見つけました。かなり奇妙なテーマで本を集めたものです。そのうちの「地底GO!GO!GO!」の回の6ページ目に『土のコレクション』が入っていました。

(2006年12月27日読了)