よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

佐々木倫子「動物のお医者さん」

死ぬほどおもしろい。
もしまだ読んでいない人がいるなら、その人はこれからこの愉しい物語を本当に新鮮な気持ちで味わえるんだと、うらやましくなる。
もう、何度繰り返して読んだかなぁ。

モズのヒナが来た。試験場のヒツジ。菱沼まさかの腹痛?ヒヨちゃんに嫁?決して怒らないチョビ。

数度目の読書です。この年最初の読書に予定していた本がネット通販から届かなかったのでどれを読もうか考えた結果、これにしました。楽しい一年になればいいなあ、と思って。

ハムテルの両親登場。チョビが西根家にやってきたときミケは…。三年生になったハムテルたちは所属講座を病院にするがそこは漆原教授の巣だった…。


チョビに関する簡単なリストを下に置きます。


【漆原教授】H大学きっての変人(菱沼さんを除くが、タチの悪いのはこちら)。ハムテルにチョビを押しつけ、将来キミは獣医になるであろうと預言をのたもうたおっさん。アフリカが好き。
【H大学獣医学部】夜な夜なスプラッタな光景が繰り広げられている恐ろしい場所。高校時代は地下鉄駅の近道であったここにまさか来ることになるとは思いもよらなかったハムテルたちであった。
【岡田さん】ハムテルんちのスナネズミが増えすぎたのでいくらかもらってくれた人のいい先輩。
【小田薬局】近所の薬局で、九官鳥を飼っている。「喋る鳥なんて飼うもんじゃないよ」と言いつつ、九官鳥友の会に入っている。
【おばあちゃん】一見厳格そうだがかなりええかげんでファンキーかも。ハムテルのことをキミテルと呼ぶ。
【清原】ハムテルの学友。無表情なナイスガイだ。
【検便】ハムテルにはそのことで犬に逆恨みがあった。
【小夜】漆原教授の講座から菅原教授の講座に移ってきた学生。きちょうめんな菅原教授がビビるほどの片づけ魔。
【獣医】教授の預言から獣医ってすばらしいと感動して獣医になるのかと考えていたが、教授のあんまりな診察に、自分で診た方が確実だし安上がりだと獣医になることを決心したハムテルであった。
【菅原教授】イギリス紳士風のダンディなおじさま。獣医公衆衛生学が専門。
スナネズミ】これまた漆原教授から押しつけられた。最初は2匹だったが…。カワイイだけで何の役にもたたない動物。
セリカ】いつもハナをたらしている愛嬌のある馬。顔にクエスチョン・マークのような模様がある。うっかり背を向けると…
【チョビ】メスのハスキー犬。子犬の頃ハムテルと運命的な出会いをする。顔は怖いが性格はやさしく人なつっこい。
【二階堂】ハムテルの友人。彼にとって小さきものはすべてチョビなのだ。ネズミ嫌いなのにハムテルについて獣医学科に入った変わり者。
【西根絹代】ハムテルの母。声楽家。ドジばっかりだがマイペースで無敵系。菱沼さんタイプ。
【西根家】大正時代に建てられた古くて広〜い家の住人。おそらく札幌にある。
【西根祥平】ハムテルの父。ピアニスト。
【西根公輝】→ハムテル
【ハゲ】西根家の動物は漆原教授に出会うとハゲを作られてしまう。
【ハムテル】西根公輝(まさき)。いきなりつきつけられた子犬を「なんとかなる」と引き取ってしまうおおような青年。ほとんど(絵的には)表情を変えないクールガイだ。《ギリギリでもいい絶対試験に落ちないぞ》がポリシー。
【菱沼聖子】獣医学部の先輩。博士課程にいる。たぶん公衆衛生かな?とろんとして陰気だが、(絵的には)神秘的な美女なのに、中身はほとんどエイリアン。体温計で測れないほど体温が低いし検査では変温動物と思われる結果がでている。ろくに痛覚がない。ほとんどあらゆる生物(人間含)にとって恐怖の対象。血のにおいが好き。でもハムテルの嫁候補No.1ではなかろうかと思っているのだが…。
【ヒヨちゃん】白色レグホン。西根家最強の生物。ハムテルが10年前学校の裏で買ったときはかわいいヒヨコだった。
【フクちゃん】菱沼の猫。「半ノラのフクちゃん」と言われ高価な長毛種であるにもかかわらず気さくにさまよい歩き物乞いをし外見も気にせず汚れ放題。菱沼が麻酔をかけてシャンプーしようとして依頼二人の間にはある種の緊張感が生まれた。
【プルプル】家畜衛生試験場のヒツジ。ふつうのヒツジは背中を見せると頭突きをかますがプルプルは正面からでもチョップをかます。ヒツジもそうですが、ヤギもなかなか凶暴なことをぼくは知っていますのでヤギのいる場所では油断しないことにしています。友人たちは何人もヤギの毒牙にかかっています。
【平九郎】清原くんの愛犬。
【ポチ】ハムテルが拾ったモズのヒナ。はやにえのつもりで(?)洗濯物に獲物をくっつける習性を持つ。この名前は例によって二階堂が勝手につけて定着した。
【ミケ】西根家の猫。基本的にはおばあちゃんの猫。天性のハンター。なぜか関西弁らしい。姐御肌の人情?家。