よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

『おともだち』高野文子…綺譚社(980円)174頁1983年【コミックス】(△)

おともだち
古風で、しゃれてて、せつなくて、りりしくて。あっさりしてて、ちょっと(いや、かなり)ヘンで。
この人、名人。

劇「青い鳥」でチルチルになりたかったのに犬の役をすることになった少女。チルチル役の少女への羨望と、共感をせつなく描く「春ノ波止場デウマレタ鳥ハ」。
奇妙な自転車に乗っているのでバカにされている男の子のことが気になりはじめた女の子を描く「ボビーとハーシー」。

ほら きみの よく おこるときのさ
両足つっぱらせて立つ
ぼく あの足のカッコ 好きだ
(中略)
みんな きみのあのカッコが好きなんだよ
(p.137-138)