よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

アブラゼミ

大阪のセミの鳴き声は世界一やかましいと、どこかで聞きました。
クマゼミが増えたからだそうです。
でも、今年はなんだかいつもほど元気がなかったような気がします。
シーズン初めにやかましかったくらいで。
なかなか鬱陶しいものではありますけど、おとなしければおとなしいでちょっぴりさみしいものです。


ところで、最近興味深い記事を読みました。

大阪市内でアブラゼミが減り、クマゼミが増えたのは都市部の緑化が原因−。(中略)都市部の緑化によって野鳥が増えたことにより、鳥の捕食に対する回避行動が異なる2種のセミの個体数の割合が激変した

そうです。(産経新聞・大阪版2008.08.21夕刊)
大阪市立環境科学研修所の調査です。
クマゼミは飛行能力が高く障害物の少ない都市っぽい場所ではサッと逃げられるそうですが、木が多いと障害物となってうまく飛べなくて捕食されるとか。
そして、アブラゼミは近くの別の木に隠れたがるので都会では逃げ場がなく鳥に食べられてしまい、木の多い場所でならすぐに身を隠すことができるということだそうです。
大阪市内では木が回復してきて、鳥は増加傾向ですが、アブラゼミが身を隠すのに便利なほどには回復しておらず、結果、よく捕食されるのではとのこと。

ということは、緑がもっと増えてくると、またアブラゼミが増えてくるという一過性の状況なのかもしれません。