よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

万年筆


万年筆を買ってしまいました。特に用もないのに。

字ヘタだし、あまりいいのを買ってもしかたないので、そうメチャ高のではありませんが、まあまあのです。

今回はセーラーの太字。これまで使っていたのがセーラーの極太で、小さい字は書きにくかったのでもう少し細いのが欲しいなとはずっと思っていました。使ってみると字の太さはあまり違わないように見えますが出るインキの量がかなり違い、極太のは山盛りになっていましたが今回のはそれほど盛り上がっていませんから小さい字でも楽に書けました。まずは目的を達したかな、と。乾きも速くて助かります。

それから、同じカートリッジを使っているのにインキの色(ブルー)がものすごく違って見えます。セーラーのインキの色って濃いんだなとずっと思っていたのですがそうでもないことに初めて気づきました。なかなかきれいな色でした。やっぱりインキてんこ盛りの極太に問題があったのでしょう。ハガキの宛名書きなど大きな文字を書くときにはその方が良さそうですが。

 

万年筆で書く文字って濃淡が出るところがきれいですね。それをじゅうぶん味わうためには青いインキがいいです。黒だと濃淡の度合いが減ります。

 

それにしても、万年筆メーカーってのは水に関係があるのが多いのでしょうか?セーラーは水夫だし、ウォーターマンは水男?だし、パーカーもあのフードつきジャケットのことならヨットっぽいし、ペリカンは水鳥だし、パイロットも水先案内人のことだとしたら。あっ!!もしかして万年筆って航海日誌でも書くための船乗りのアイテムだったのでしょうか?

 

万年筆というのはたんなる筆記用具ではないと思っています。万年筆で書くということは考えるということと同義なのです。書きながら考えるというのではなく、書くことによって考えるということ。他のどの筆記具にもこのような特質が(ぼくにとっては)出てこないので、万年筆で書いていると少し頭がよくなったように感じるのはもちろん誤解ですが、共に考えている感じは気持ちいいです。万年筆で書き始めたとき脳がそちらに移っていくのでしょう。1000円のええかげんな万年筆ならええかげんな思考に、5000円のなら5000円の思考、10000円のなら10000円の思考に、なるかな?今回少し思考の値段が上がりました(はず)。あと、15万円のパソコンだと1500円くらいの思考レベルでしょうか。パソコンは率が悪いです。

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