よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

「レディ・ガンナー・シリーズ」茅田砂胡

「レディ・ガンナー外伝」読書中・・・

幼なじみを意にそまぬ結婚から救うためとっても強い獣人たちをお供に駆けつけるキャサリン

最後に彼女を怒らせるのはだ〜れだ。

(2003年10月05日読了)


茅田砂胡さんを初めて知ったシリーズでもあり前に読んでもし続きがあるならぜひ読んでみたいものだなあと思っていたたのしい作品の続編をようやく入手。
またお嬢様の痛快無比の突撃が見られると思うとちょっとワクワク。

自分の描いた絵のせいでおかま蜥蜴のベラフォードがインシードを嫌う連中に解剖されるかもしれないと知ったキャサリン突撃す。

(2005年10月24日読了)


捕らわれたキャサリンたちは牢で出会った美少女と脱出。
一方ダムーたちもようやく登場。

(2005年10月24日読了)


偶然知りあった駆け落ち予定のカップルはミュリエルの友人でその父親は宝石商で重要な作品を抱えていた。

(2005年10月28日読了)


父の仕事にくっついてエルディアという国にやってきたキャサリンお嬢さんはこの国の王選択に関するシステムの理不尽さに納得できない。
最近とみに怒りやすくなってるお嬢さん始動。
その頃偶然、用心棒たちも関わりのある仕事をしていた。

(2006年10月13日読了)


「またやってしまった」作者の下巻になるはずだった中巻。
次期皇太子候補の秘密を知ってしまったお嬢さんは悩む。
なんてこともなく、なんとかしようと行動する。
困った事態に追い込まれ助けを求めてきた用心棒たちとも合流し、次巻でついに戦闘開始か。

(2006年10月14日読了)


「二人の皇子」という副題の一人はヴィンセントかと思っていたが違っていたようです。
少しずつキャサリンに懐柔されていくフェルナンド。
もう一人の皇子救出(誘拐)を企む用心棒たち。
しかし敵には5頭の「獅子」が…。

(2006年10月15日読了)


読みました。

ベラフォードのルーツがわかる巻。
そこはなにからなにまで価値観の異なる地でした。

最後にキャサリンお嬢さまを(激しく)誰かが怒らせてすべてに決着がついてしまうのがこの作品のパターンですが、今回は最初からずっと少しずつお嬢さまは腹を立てつづけます。これでは最後にはとんでもない爆発が発生してしまうのではなかろうかと。
それこそ舞台となっている地が全壊してしまうほどの激しい爆発が・・・と思っているうちにベラフォードの方が先にキレかかっているようでした。

(2010年05月27日読了)


キャサリンお嬢さんと用心棒たちに関する簡単なリストを下に置きます。


【アーネスト・ギデオン伯爵】と名乗った40歳くらいの見る者を圧倒する風采を持ち、キャサリンですら威圧された男だが悪人ではないようだ。波打ちながら腰まで流れている金髪がチャームポイント。アナザーレイスかもしれないとキャサリンは感じた。ある者がシルヴァと呼びかけていた。まあ、どういう立場の人かはすぐにわかるとは思うけど。
【異種人類(アナザーレイス)】人ならぬ人は種々雑多。西大陸の奥地にいた。檻に閉じこめられたことを耐え難い屈辱と感じる。
【アンジェラ・ルビンシュタイン男爵令嬢】キャサリンのライバル?強気で美貌で、即断即決、ある意味似たタイプだが性格は少し曲がっている。キャサリンの婚約者(仮)を奪おうとするお相手として登場。
【イザベラ・マラカム】エルディアのバナディス国大使の第二秘書をつとめている21、2歳の快活そうな笑顔が魅力的な女性。大使館員だが職員なので、現地エルディアの人。
【犬鷲城】コルテス家がチンジョン村に持っている別荘。完全に戦闘用の城。
【インシード】異種人類の一。人間の血が混じった人獣。一般には変身できないとされている。
【ヴァーサ】ベラフォードの母。詳しくはネタバレになるので書かないが一族を離れトカゲの種族の男性と駆け落ちをした。
【ヴィルドナ】王国だが王家は政治にはタッチしない。
【ヴィンセント】仲間うちではヴィンスとか「うちの役立たず」とか呼ばれる。用心棒だが普段はなにもせずそこにいるだけ。小柄で金髪碧眼、天使のように美しい男の子。実際にはダムーとそれほど年齢差はないらしい。彼が役に立つときには恐ろしいことが…。
【ウェルバ・ホテル】ミロの高級ホテル。一見さんお断りで紹介がないと宿泊できない。こんもりした森の奥に建っている。ギデオン伯爵はここに泊まっている。
【エリオット・ウィンスロウ卿】キャサリンの父。童顔で学生に見られさえするが外務大臣補佐官。弾丸娘に気苦労が絶えない。
【エルディア】南の王国。王になれるのは男子のみだが生まれた順ではなくもっとも優れたものが王位につく。その王家に関するシステムでキャサリンにとって信じがたい風習がいろいろあって、怒りと無力感にさいなまれてしまいます。この作者はこういうのを考えるのが好きなようですね。王家と一般庶民にはほとんど接点がなく(国民は王家の人間を見かけることもほとんどないらしい)、王家も政治的にはそれなりにちゃんとやっているので多少王家が何をやっていても国民はあまり気にしていません。
【エレオノーラ】ミュリエルの友人。パスティレリの娘。
【カタリナ】マリア・カタリナ・アントゥーニャ。スパーダのマリアと言われる。王の側室として男子を生めなかったので側室としてはお払い箱になったが、その後自由を享受している。今でも王とは何らかの関係を持っている。「死んでしまえばそこでおしまいですが、生きていれば何か−−生きていてよかったと感じることがあるかもしれない。そんなふうにおもったのかもしれません」
【ガルーシャ】巨大な白頭鷲。銃で撃たれたところをキャサリンに救われた。アーネスト・ギデオン伯爵が誰かから預かった鷲らしい。アナザーレイスかもしれない。
【妃八家】→八家
【狐】相手に気に入られる術に長けている。
【奇抜倶楽部】ゲルスタンの裕福な連中がつくってるハタ迷惑な集まり。当然、皆傲慢。エルリッヒ伯爵、フォーゲル(銀行家)、シュタイナー(鉄道王で人獣嫌い)、ハインケル(石炭王)、フォン・ブラウン男爵(森林貴族)、バーンホーフ(果樹園)、ヴェンダース(貿易商)。
【キャサリン】ウィンスロウ家のご令嬢。怒らせると敵なしの怖〜い本編の主人公。度胸と即断即決が信条。本当は用心棒なんて不要かもしれない。当たって砕けろタイプだが、砕けない。だいたい相手の方が砕けてしまう。
【クランシー】南天極楽鳥で黒い羽の少年。
【クレスト】共和制の国。
【クリストファー】《獅子》のクリストファー。族長の息子。頭だけ人間形態にするのがまだ苦手。
【グレンフィールド】バナディス南東にある首都。
【ケイテイ】《猫》のケイテイ。用心棒の猫娘。西部のガンマン娘といった雰囲気。顔立ちは良くほどよくそばかすが散っているのが愛嬌。お金にうるさく用心棒たちのお財布係。
【ゲルスタン】国のひとつ?異種人類に対して差別的な者が多い?
コーネリアス】《狐》のコーネリアス。狐族の代表。人を食った態度。
【コルテス】エルディアの八家のひとつ。
【コルテスのマリア】十代の少女のように見えるがフェルナンドの母親。フェルナンドが次期皇太子になることがほぼ決まり、次期王妃になりそうな女性。現皇太子(次期国王)が本当に愛している女性でもある。マリア・アンヘラ・ショーナ・コルテスがフルネーム。
【シャイラック】《鰐》のシャイラック。人間のふりをしているときはステュアート・スウェンと名乗っている。美しい男性。
【シュティーヒェン】ゲルスタン随一の学術都市
【ジュリアーノ・サンティ】エレオノーラの婚約者。黒髪、灰色の瞳の美貌。没落貴族。
【ジュリエット・ダヴンハイム】黒蛇嬢とか黒のジュリエットとか呼ばれる漆黒の「蛇」。ヘンリーの婚約者。
【ジョブ】白鰐のジョブ。老人。
【シルヴァ】→アーネスト・ギデオン伯爵
【人鳥(じんちょう)】ペンギンのように水中を泳ぐ鳥。マンビースト。
【スタンリー】ベラフォードの父。「蜥蜴」。
【スチュアート・スウェン】実業家。「鰐」。ミュリエルの父。本名はシャイラック。
ステロタイプ】人間の蔑称。
【スパーダのマリア】→カタリナ
【セオドア】ミュリエルの兄。異種の女性に恋している。
【ダムー】《ごちゃまぜ》のダムー。本名は《万能》のシャールダムーン。混血で形態変化を可能にした最初の世代の一人である《虎縞》のロヴ(有名人)の息子。用心棒。インシードの中でも特異な多種混血。浅黒い精悍な肌で中途半端な野武士のようなスタイル。おそろしく強く「獅子」や「虎」とも互角以上に戦える(飛べるし)。嗅覚が鋭い。用心棒たちの意志決定係(リーダーというわけでもないが野生のカンを信じられている?)。爬虫類だけはとっても苦手なのに仲間に2人もいる…。声優をあてるなら山口勝平さんあたりか。でも、まんま犬夜叉になってしまうなあ。三木眞一郎さんあたりでもいいか。
【ダンテス】《馬》のダンテス。馬族の代表。人間形態の時は顔も体も丸くほがらかな感じ。
【チェスタムコート】バナディス西端の小さな町だが異種人類と人間の会議に使われる。
【チャリオット】《梟》のチャリオット。梟族の代表?コーネリアスは梟形態のチャリオットが好き。
【ティニ】「人狼のティニ」。「狼」と人の混血らしい。
【ドゥエンナ】ミュリエルの母。
【闘獣】エルディアの娯楽。獣どうしを戦わせて賭をしたりする。両家の子女が見るのも別にかまわない。
【ドーザ】《鷲》のドーザ。鷲の族長。白頭鷲
南天極楽鳥】とても美しい羽根をもっていることに誇りをいだいている種族。多種族にとってはちょっと派手好きすぎるきらいもある。
【ニーナ】キャサリンの侍女。小柄でキャサリンと同じくらいに見えるが年齢のことを聞いてはいけない。なにがあってもキャサリンを見守ろうと決心しているみたいだが逆に守られているフシもある。「お願いですからたまには引いてください!」という彼女の悲痛な叫びは常に無視される。
【西大陸】異種人類たちがずっと暮らしてきた土地。500年前東大陸が沈んだときかろうじてたどり着いた人間(無形種)たちを異種人類たちは気前よく入れてやったが…。
【猫】相手に嫌われる術に長けている。
パスティレリ】フロレンティアの宝石商。娘の婚約で有頂天になっている。
【八家】妃八家とも言う。エルディアの王になる資格がある家は八つに限られている。各家から1人ずつ選ばれた王の側室が生む男子で早い方から5人までを候補とし、その中から最も優秀な者が皇太子として選ばれ、残りの七家から次の王子候補を産むべき娘がまた1人ずつ選ばれる。キャサリンはいろいろ怒っているようだけど、それ以外でもだんだん血が濃くなっていくような気がするので問題ありそうなシステム。200年ほど前から続いているらしい。各家の名称はエトヴァ家、フォテスキュー家、スパーダ家、ティンパイン家、カザルス家、ラチェッティ家、コルテス家、マラカム家。
【バナディス】キャサリンのいる国。立憲君主制を取っている。
【パブロ】エルディア現皇太子の執務官。端役だとだと思っていたら…。
【ピエトロ】ミロの街の獣医。野生動物や大型動物が専門。なかなか気さくな爺さん。
【東大陸】沈んだ。
【フェルナンド・ミゲル・コルテス】エルディアの皇太子候補の一人でクソ生意気なガキ。キャサリンはこいつに対してえらいことをしてしまう。また、ご本人にもえらい秘密がある。
【フォテスキューのマリア】王の側室として男の子を産んだが、6番目の男子だったので後継者の資格を失っていたため絶望し子供を道連れに自殺した。
フレデリック】ミュリエルの兄。ヘンリーの友人。
【ベラフォード】《蜥蜴》のベラフォード。お姉ことばの上品な男。羽が生えて空も飛べる。用心棒たちの頭脳。声優をあてるなら矢尾一樹さんで決まり。まあ、子安武人さんや置鮎龍太郎さんでもいいとは思うが。
【ヘンリー】《蛇》のヘンリー。若き哲学者。蛇の時は十数メートルもある長さ。人間の時は女性なら誰でもぼぉっとなるほどの美形。ミュリエルに恋した。
ヘンリエッタ・アンダーソン】形態変化したら20メートルを超す大蛇だが人間形態のときは華奢な老婦人。形態変化したときの鱗の色素が薄く、尊敬をこめて「白蛇刀自」と呼ばれている。ヘンリーの祖母。
【マリア】エルディアの八家の娘で後宮に入れそうな年齢の娘はすべてマリアという名前がつくが、それは王が名前を覚える手間を省くためらしい。
【マルカムのマリア】キャサリンが出会ったのは先代のマルカムのマリア。現皇太子(次期国王)が「母」と呼び慕っているおっとり福々しい女性。先代国王に真に愛された女性で王妃争い(跡継ぎ産み争い)には破れたが、あまり人生のマイナスにはならなかったらしい(かもしれない)。
【マルティナ】ミュリエルの幼なじみ。年齢は離れている。教師になって出ていったが行方不明に。
【人獣(マンビースト)】獣に変われる人種。差別語なので使ってはいけない。公式には異種人類(アナザーレイス)と呼ぶ。
【ミュリエル・スウェン】フォン・ブラウン男爵のリヒター・ハウスの牢獄に捕らわれていたほっそりとした金髪碧眼のすごく美しい声の美少女で幼なじみのマルティナ・バロアを探していた。純血種なのだけど何であるかはヒ・ミ・ツ。本人はダムーのことが好きなようだが、ダムーは逃げてしまうということだけは言っておこう。
【ミロ】エルディアの(たぶん)首都。
【ミンザ】《蜥蜴》のミンザ。蜥蜴族の族長。人間形態のときは仙人みたい。
【無形種】人間のこと。
【ヤヌーシュ】《山羊》のヤヌーシュ。山羊の族長でありアナザー・レイス全体の要でもある。人間形態のときは皺くちゃの小さい爺さん。
【用心棒】ここではキャサリンの仲間といえるダムー、ケイティ、ベラフォード、ヴァンスの4人のこととする。ふだんは用心棒稼業をしつつキャサリンとは無関係に暮らしているが何かと縁があるらしく、よく出会う。キャサリンだったら怒り心頭に発するようなときでもこの4人はバカにしたようにせせら笑うだけ。他人がどう行動しようが、何を考えていようが、基本的には関知しない。ただし、自分たちにイヤな何かをもたらさない限りは。
【ライガス】南天極楽鳥で白い羽の比較的一般的な道理を理解している男。
【ランスリーン】《虎》のランスリーン。虎族の若長。
【リベラ・ホテル】ミロにある行き届いたサービスの高級ホテル。キャサリンが宿泊した。
【ロヴ】「虎縞のロヴ」。形態変化したら4メートルを超す大虎。混血だが形態変化できる。ダムーの父。
ローム】国?首都は花の都フロレンティア。ミュリエルの住む国。