よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

聖堂(うす闇の国)


森は暗く

ときおり

ふっと風がふき

樹々のはざまから

空の蒼

雲の白

かすかな

かがやき

木は巨きいのですが

葉は樹冠部だけにあります

ここは

高い柱にかこまれた

聖堂のようです

森の精気が

もやとなって

ただよっています

こしかけていると

一日じゅう

そのままでいることもあります