よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

四季〜春〜◆森博嗣◆講談社◆800円◆266頁◆2003年09月05日発行◆2004年05月30日読了◆△↑◆

四季・春 (講談社ノベルス)

 読みながら考えたことを、逐次記していくことにする。当たってるところもあるやろうし、ぜんぜん的はずれのとこもあるやろうと思う。

 あの真賀田四季博士、幼少のみぎり。5歳くらい。
 子供の頃から、特別な人。人類史上最高の知能かもね。

 《「正しいなんて、その程度のものです」》(p.44)

 《「消えようと思えば、いつでも消えられます。けれど、元に戻ることはできない。生きている方が、ポテンシャルは高い。このエネルギィを無駄に消費しないことです」》(p.77)

 これが5歳の少女のセリフ。

 幾人かいるみたいな語り手(其志雄)の正体は?「きしお」の「きし」は「しき」の裏返しやから、いずれみんな四季さんの支配下にはあるんやろうけど。
 少なくとも渉外係的役割の一人は四季さんの別人格みたいやけど?透明人間さんは?
 以前、誰かが自分を透明人間ゆうてたような気がするなあ。

 多重人格ゆうても四季さんの場合は自動的に出てくるゆうより同時に共存させることができるやろうし…。完全に独立してて、知識も思考も感情も共有していない人格として。出す出さないは四季さんの方でコントロールできるとは思うけど。

 会話は…たぶん四季さんの脳の中のどこかに談話室でもあるんやろうねえ。

 透明人間なんていないという前提なら…これも誰かの別人格か。もし四季さんでないとしたら?もうひとり四季さんと近いレベルの人間がいるゆうことになる?それは驚異やな。
 じつは浅埜先生が?ちょい地味なキャラクタすぎるか?
 Vシリーズの保呂草さんあたりやったら、できそうやけど…。浅埜が後に保呂草になるゆうのはあり得るかもしれんけどね…さて?。まあ、無理か、これは。

 透明人間クンはアメリカに行ってしまった。事実だとするならば、こいつは四季さんとは別の肉体を持つということにはなる。
 仮装現実の(四季さんの脳の中にある)アメリカだという可能性はまだ否定できないが…まあ、これは深読みしすぎかな。

 各務亜樹良が出てきた。これでVシリーズとつながった。ゆうてもすでに以前、西之園萌絵さんが小鳥遊練無クンや他のキャラクタと競演したことがあった思うけど。
 ともかく四季さんは実際にアメリカに行かねばならなかったゆうこと。

 《人は知らないうちに、思考の経路を制限する。発想を無意識のうちに否定してしまうものだ。》(p.180)

 《「いいえ。生きなければならない、という思い込みが、人間の自由を奪っている根元です」》(p.211)

 瀬在丸紅子さんが出てきた。紅子さんと四季さんは一度出会って欲しいと、ずっと思ってたけど、すでに知り合いやったってことね。紅子さんと萌絵さんは面識があるようやし。あとは犀川センセと紅子さんの出会いやね。

 ラストにちょっとだけ萌絵さんも登場。