「産霊山秘録」半村良
【評価】ふつう
【キャッチコピー】ヒ。たのもしく哀しき存在。
【一行書評】下巻は幕末から現代(ちょっと以前)まで。
【内容】下巻に入ってからだんだんと面白くなってきた。
上巻はいうなれば
・戦国時代・飛稚編。
・戦国時代終焉編。
・戦国後・猿飛佐助編。
下巻はいうなれば
・江戸末期(天保)・鼠小僧次郎吉編。
・幕末・坂本龍馬編。
・第二次大戦後・ふたたび飛稚編。強いて言えばこれが本編ということになるか。
【この作品10の要素】
・ヒという存在。
・歴史のカゲにヒあり。
・忍の中でも別格の能力。
・超能力。
・歴史的人物の誰がヒなのか。
・ころころ代わる主人公。
・ヒの男と女−オシラサマ。
・産霊山ネットワーク。
・芯の山。
・SFなのか伝奇ものなのか。
【得したこと】ヒを通して歴史を楽しむ方法を知る。
【損したこと】物語としてはめちゃくちゃおもしろいというわけでもなかった。
【読了日】2010年05月21日
【キャッチコピー】ヒ。たのもしく哀しき存在。
【一行書評】下巻は幕末から現代(ちょっと以前)まで。
【内容】下巻に入ってからだんだんと面白くなってきた。
上巻はいうなれば
・戦国時代・飛稚編。
・戦国時代終焉編。
・戦国後・猿飛佐助編。
下巻はいうなれば
・江戸末期(天保)・鼠小僧次郎吉編。
・幕末・坂本龍馬編。
・第二次大戦後・ふたたび飛稚編。強いて言えばこれが本編ということになるか。
【この作品10の要素】
・ヒという存在。
・歴史のカゲにヒあり。
・忍の中でも別格の能力。
・超能力。
・歴史的人物の誰がヒなのか。
・ころころ代わる主人公。
・ヒの男と女−オシラサマ。
・産霊山ネットワーク。
・芯の山。
・SFなのか伝奇ものなのか。
【得したこと】ヒを通して歴史を楽しむ方法を知る。
【損したこと】物語としてはめちゃくちゃおもしろいというわけでもなかった。
【読了日】2010年05月21日
産霊山についての簡単なリストを下に置きます。
- 明智十兵衛光秀
- 随風の兄。ということは、彼もヒ。
- 伊津子
- 富田伊津子。飛稚が空襲下の東京で救った少女。自分のことをイッちゃんと呼んでいた。富田家に養子で入ったようだ。後に妖艶な美女になったらしい。
- 犬走りの六
- 飛稚が戦場で出会った同じ年くらいの少年。軍の下働きをしているらしい。ものを調達する名人(盗んでくるということらしい)。
- 沖田総司
- 新撰組一番隊隊長。ヒの末裔。念力を使い敵を切る。それは肉体的に負担が大きかった。
- オシラサマ
- ヒの女たちのこと。生まれながらに目も鼻もないのっぺらぼうの白子で陽に当たると焼けただれて死んでしまう。強い超能力を持っている。
- 織田信長
- ヒは信長を利用して平和をもたらそうとしているようだ。
- お松
- 新吉を色仕掛けでハメた。結局のところ淀屋辰五郎の配下らしい。
- カラ渡り
- 目的地を明確に定めずに渡ること。死ぬかとんでもないところに飛ばされるか。飛稚がこれを行なってしまう。
- 義演
- 醍醐三宝院の僧。
- 吉兵衛
- 境の吉兵衛。内藤駿河守の庭番。かつて盗人だった。
- 清田登
- 飛稚が保護した孤児たちのひとり。
- 小鹿
- 藤堂与右衛門の幼名。
- 権爺
- 飛稚を育てた。
- 近藤勇
- 新撰組局長。天然理心流、試衛館の道場主。ヒの末裔。
- サイ
- 坂本龍馬の幼馴染。ヒの本流にある若者だが龍馬の裏方になろうと考えていた。才谷梅太郎の別名を持つ。
- 坂本龍馬
- 明智光秀の血をひく。ゆえにヒの末裔。
- 佐助
- 猿飛の息子だから猿飛佐助だろう。飛稚に似たタイプらしい。この物語では真田忍軍には属さないただの協力者だった。
- 猿飛
- 飛稚の兄のようだ。佐助の父となる。
- 三種の神器
- 超集積回路の鏡、珠、音叉のような剣。テレポートに使う道具。
- 白銀の矢
- テレポートするときの航跡のようなものらしい。これが見えるものでないとテレポートはできない。
- 新吉
- 島帰りの男。鼠小僧次郎吉と呼ばれているのはこいつらしい。
- 新撰組
- ヒの大勢いる組織だった。近藤勇、土方歳三、沖田総司、山南敬助、永倉新八、原田左之助、藤堂平助、井上源三郎。
- 芯の山
- 産霊山ネットワークの中心となる山。のはずだがいまだ発見されていない。
- 随風
- ヒの一族のトップかな?飛稚の父。後の天海。
- 俵屋の弥助
- 淀屋辰五郎の配下。お松の現在の情夫。
- 垂井了軒
- 古い文献を調べる役目の人物。
- 太郎五郎
- 十五郎。明智光秀の長男。坂本龍馬の先祖となる。
- 寺尾左内
- 内藤新宿のヌシ。直参だがやくざに生きている。
- 藤右衛門
- 中井の藤右衛門。天才宮大工。野地の正清。
- 藤堂平助
- 天然理心流の剣士だが試衛館ではない。ヒの末裔。
- 藤堂与右衛門
- 後の藤堂高虎。豊臣家獅子身中の虫となる。
- 討幕運動
- 徳川がいずれ倒れることが龍馬にはわかっていたから統幕自体に必死になることはなかったゆえ独自の道を悠々と歩んだ。
- 飛鹿毛
- 飛稚の兄のようだ。
- 飛田若男
- 飛稚の東京での名。
- 飛稚/とびわか
- ヒの少年。
- ネ
- ヒの力を歪んで用いたときに発生する凶事。
- 拝領屋敷
- 小うるさい連中が集まり住む一角。
- 白雲老人
- 佐助の忍術の師。ヒの分家の長。
- ヒ
- 天皇直属の忍みたいなもんらしい。忍の祖といったところか。かつては皇室のさらに上に位したそうだ。自分たちは「高皇産霊神/たかみむすひのかみ」の直系だと信じている。男しか育てない。兄弟がいたら一番下が跡を継ぐ。個人の戦闘力はあるが基本的に戦わずして勝利をおさめるのがヒの方針のようだ。基本的にその目的は天皇家の安泰、そして戦をなくすこと。
- 比叡山
- この周辺にヒの本家の根城があるらしい。
- 福島武郎
- 空襲下の東京で飛稚と出会った青年。結核を患っている。
- 平吉
- 吉兵衛の手下?
- 末子相続
- ヒの一族の長が末子相続なのは、現党首の任期を長くし経験を生かせるようにするため。
- 水野越前守
- 腐敗した政治を正そうとしているのか権力欲なのか、新吉をハメた一派のトップのようだ。
- 美吉屋四郎兵衛
- 手ぬぐい地の仕入れをしている。大塩平八郎をかくまって殺された美吉屋五郎兵衛の兄。
- 夢幻斎
- 龍馬とサイが日野で出会ったヒの長老。
- 産霊山
- いわばテレポートの駅。
- 山内猪右衛門
- 木下藤吉郎の配下。
- 山科言継/やましな・ときつぐ
- 公家。「ヒ」の司らしい。
- ゆず
- 飛稚がなんとなく率いることになった浮浪児の一団にいる少女。飛稚に惹かれていたそうだが彼が行方不明になった後、偶然猿飛の妻となったようだ。
- 淀屋辰五郎
- 京大阪から関東を股にかけた大親分。新吉をハメた。姿を見た者はほとんどいない。
- 龍円
- 拝領屋敷の龍円。悪坊主。新吉の知人。情報通。
- 龍子
- お龍。唯一オシラサマに生まれなかったヒの女。役目として坂本龍馬の愛人となるが。
- 令子
- 福島武郎の妹。飛稚を憎からず思っている。