よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

絵金5点が変色

IMG_8598.jpg高知新聞2010.09.16夕刊。

熊本市美術館に貸し出されていた絵師金蔵の屏風絵5点が燻蒸作業で黒ずんだ部分が出てしまったとのこと。

たしかにかなりひどい。
もったいないというか、残念ではあります。

ただ、どんなものであれ今存在している財産がいつまでも無事であるべきだとも思っていません。
人為的なミスもいつかは発生するでしょう。繰り返し。
そして経年によりいつかは喪われる。

ただ、長持ちしてくれるに越したことはありません。
とりあえず今はなんとか上手く修復してくれれば・・・というところでしょうか。
ギャラリー・フェイクにでも依頼したい(絵金にかかわる悲哀に満ちた話があったと思うし)。

かつて「Met(メトロポリタン美術館)」で腕利きキュレーターだったフジタは、いまや性格もひねくれて美術界の裏側を飄々と渡り歩いている。
しかし美術品に関してはすぐにアツくなってしまい命を賭けることさえ厭わずじつはおそらく真の美を探し求めているようでもある。

そんなフジタと大富豪の娘サラの恋愛も軽くからめながら世界中のさまざまな美を知っていくのはなかなか楽しい経験ではありました。