よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

慣性の乗り物

おそらく自転車は慣性を利用した乗り物と言えます。

慣性を最大限に利用するには、いかに脚の回転数を変えないですむかが大事なことでしょう。
基本的にペダルに乗せているだけで力は加えないのが理想。
ほとんど足の軽い重みだけで速度を維持するようにします。
平地ならちょっとの力加減でスピードアップも可能。
そうできたらどんなに速いスピードになっても足は疲れにくいのです。
急速な回転数の変化は脚の力を使用するということです。
都会の平坦な道で、10キロや20キロの距離ならそれだってことに問題はないのですが。

変速機は回転数を変えないために用いる機構です。
速度を上げたり落としたりするためのものではありません。
どんな地形でも、逆風でもなるべく回転数を変えないこと。
それによって脚の力を使わないですむようにすること。
長距離をそこそこの速度で走り続けることができるようにすること。
そのためのメカニズム。
正直なところ、都会では使う必要がほとんどない機構かもしれませんね。