よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

平井堅さん

うまいし、切なく歌いあげてくれている。
完璧な歌手だと思う。
TVなんかでかいま見ることのできる人柄にも好感を抱いている。
でもひとつ気になることがある。
聴いていてもこちらの感情が動いかないんだ。
もちろん人それぞれなので、暴風にさらされた木の葉のように揺すられ、涙の大雨を降らす人もいるだろうけど。
たとえばさほど好感を抱いていない森山直太郎さんなんかの方が感情は、揺れる。
初めて知った頃からそうで、ずっと「なんでやろ」と考えてた。ちょうどTV番組の「ASAYAN」で男ボーカリストのオーディション(「Chemistry」が産まれたオーデション)をやってた頃。男のR&Bが珍しいのでそういう歌手を求めてると言ってた。でもほぼ同時に平井堅の存在を知って、たしか同じSMEの歌手で「なんや、すごいのを一人、もう持ってるんやんか」と思った記憶がある。
でも、感情が動かない。
宇多田ヒカルさんなんかは感情が動きやすい。思うに彼女は(たぶんワザと)崩しているところがあるからかもしれない。平井堅さんは完璧すぎるのかもしれない。ロボットの歌声を聴かされているような気がするのかもしれない。
歌は少しエエカゲンな方がいい?