よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

ピースメーカー鐵

新撰組もの。
主人公は市村鐵之介(だったかな?)という少年です。土方歳蔵の小姓となりました。新撰組関係の資料で名前を見たことがあるから、どうやら実在の人物らしいです。史実では最後まで土方に付き添いながらも、生き残ったようです。
目の前で、ある志士に父親を殺されており、そのトラウマから抜け出せません。新撰組に入ったのも敵討ちが目的でした。
元気さ、けなげさ、悲壮感が同居しているキャラ。

暗い世界観。
常に死と隣り合わせている悲しさ。そう…全編を通して感じるのは痛切なまでの悲しみです。
そして殺伐。
土方が主人公を隊士としてではなく小姓として採用したのは、まっすぐで純粋な少年の手を血で染まらせたくなかったからのようにも見えます。
志士の弟子をやっている同年齢くらいの少年、鈴との友情。立場では敵対している二人の関係は、やはり悲しみに終わるのでしょうか、それとも…。
口のきけない少女との幼い恋が救いです。それだって辛い終わりを見るかもしれませんが。