よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

『イズァローン伝説(5)』 竹宮恵子・著…小学館(1200円)361頁1989年10月10日発行

ISBN:4091971555

《先祖から継がれたものを――― 愛したい》(p.6)

《魔術に白も黒もありゃあしないさ 使う者の心しだい 腕しだい――― どちらにもころぶ 白黒つけるのが好きなのは人間》(p.46)

《魔なるものをヒトが忘れた時代にどれほど世界が殺伐としたか …かわいそうにヒトは知らないのさ“怖いものは避ける”その方法論しか持たないから 魔の美徳を》(p.276)

自分の中に棲む魔王を抑え込もうとするティオキアの戦い。
王ルキシュと心が通わなくなった王妃フレイアの戦い。
王と王妃の絆を取り戻させようとするアスナベルの戦い。
ティオキアを、イズァローンを守ろうとするカウスの戦い。
魔王の支配する世界を作ろうとするグラフィンとゼク(ゼーダ)の戦い。

《長く人間をやっていると 「生きる」という新鮮な思いを忘れてしまうものだな…》(p.353)

評価「▽」。