よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

「ムーミン・シリーズ」トーベ・ヤンソン

終末の気分ただよう中 さまようムーミンたち。


彗星が落ち
世界は破滅するだろう

病葉の暗色ただよう
終末に
ひたすら
さまよう
ムーミンたち

しずんだ空気も
ここちよく
大人になったからこそ
ひたりこめる幻想


ムーミンシリーズでどれか一冊だけ選ぶとしたら、うーん、これかなあ、と。

かなり暗鬱。
でもここちよくもある。
ムーミンのお話全体に共通する雰囲気ではあるでしょう。
しずんでて、落ち着ける、とてもすごしやすい、いい世界です。

案外お子様向きと言いにくいかもしれない。
主人公たちの行動原理もどことなく子どもじゃない。
大人になってこそ、ひたりこめるのかもしれない。
子供の頃読んでそれっきり、という人たちには、もう一度読んでみることを、とてもおすすめします。

スナフキンスノークのお嬢さん(後述のアニメではフローレン)など主要なキャラとはこの話の途中で出会います。

アニメ「楽しいムーミン一家」(TV東京系列やったかな?)はかなり原作の雰囲気を出していた(冒険編になるまでは)。
たぶん、岸田今日子さんの声で有名な最初のアニメよりもデキそのものはいい。


欲しいDVD。
ムーミンシリーズでも最も愛してるのが「ムーミン谷の彗星」。
劇場版アニメがあったとは知りませんでした。
声優さんからするとTVアニメ「楽しいムーミン一家」のバージョンですね。
あのシリーズはときおりすごくデキのいい回がありました。
期待できそう。