よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

音の抜け殻

音の抜け殻 明忘音磨・編著

     LPレコードサイズ、4500円
音の抜け殻
かつてのLPレコードジャケットは芸術作品でした。
音という付加価値により、そのアート性はさらに増していたと言えましょう。
大きさも重要なファクターでした。絵画のように飾ることも可能でした。
しかしCDというサイズになりジャケット作者はやる気を失ったかもしれません。
スケールの小さな作品と成り下がってしまいました。
そして、いつしか記憶に埋もれていきつつあります。

本書はそんなレコードジャケットの名作100点を原寸そのままでご覧いただけるものです。
ひと時の過激なノスタルジーをお愉しみください。

著者はレコードジャケットを愛し続けて40年。
筆洗温泉(ふであらいおんせん)で長年貸しレコード屋を営んでおられる明忘音磨(あけわすれ・おとまろ)さん。氏の古色蒼然たるレコード屋にはジャケットがずらりと並んで客を睨んでいるのです。
本書では氏のコレクションを中心に、新たに十余点を収集いたしました。
「こんな素晴らしいものがまだまだ埋もれていたのですね」とホクホク顔の著者が、ジャケットのみならず、その中に入っていたレコード、その中に入っている音楽の蘊蓄を存分に語ってくれました。

まあ、正直なところ、ジャケットを集めて写真を撮るだけでよかったので、編集部的には本づくりがラクで良かったのですけどね。


※ この記事はフィクションです。この書籍は現実には存在しません(たぶん)。