唯一のノオト

これはノオトだ。

無印良品
まったく無地の紙184枚が綴じられているだけ。
かなりぶ厚い。

写真では2冊あるが消耗品なのでこの種類ひとつでということ。
もっともいつまで売られるているかわからないのが無印良品
見失ったらまた別のものを探すことになるだろう。

とにかくぶ厚いものが欲しかった。
ボクは手で文字を書いているときがいちばんシアワセだ。
小さい文字でひたすら書きこみつづけることのできるノオト。
あるいは残りの人生この一冊だけで足りるかもしれない。

罫線はあってもなくてもかまわなかった。
でもない方が気ままな感じでよかったかなと。
その点ではちょうとよかった。
トラベラーズノートでも無地のを使ってるし。

残念ながら裏抜けはかなりあるので万年筆向きではない。
油性ボールペンで書くのがベストだろう。
先に取り上げたブラスボールペンでみっしり書きこもう。

なんにせよ。
愛想の無さが最大の魅力。

たったひとつの帽子

これは帽子だ。

ボクは帽子をあまりかぶらない。
だからこれがたったひとつっきりの帽子だ。

登山用品として。
ゴアテックス製、完全防水、通気性よしというスグレモノ。

なぜそういうものであるかというと
傘をささないボクにとってはこれが傘だからだ。

傘がなければ雨の日も狭くない。
アイツは世界にフタをする。
雨を軽い気分で楽しむためには必要なアイテム。

少しユルユルのサイズなのも同じ理由だ。
楽になるためのものなのだから。
だから風には弱い。
風が吹いてくると片手で抑えなくっちゃ。
それもちょっと気に入ってるしぐさだ。

なぜこの形なのかといえば
他の形の帽子はまったく似合わなかったからだ。
でもおかげでけっこう肩なんかも雨からカバーしてくれる。

ただ一足だけの靴

これはスニーカー。
いわずとしれたコンバース・オールスター。

ズックで生成りのざわざわしたヤツだ。
ココロがかすれて、
ニヤッとしてしまう。

歩かなきゃ損だ。
そう思ってる。
とりあえずまだ動く二本の脚があるから。
だからつい履いてしまう。

じつのところ機能的にはそんなにたいしたことないだろう。
重くてドテドテしているかもしれない。

でも。
楽しもうぜ、動くのを。
そんな顔をしている。

じゃあまあつきやってやるさ。
どっちかが死ぬまで。

あるいは
ボクが手に入れる最後のスニーカーに
これはなったのかもしれない。

トランクひとつっきり

これはトランク。
かなり大きい。

メーカー名も商品名も知らない。
いちおう革製ではあるがさほど丈夫そうではない。
でも安かったのでそれでいい。

収納のひとつとして使っている。

しかし。
このトランクに入る荷物だけで生きていきたいと思ってるのだった。
そういう目安として買ったのだ。

ここからはみ出るモノとはサヨナラする。
サヨナラしつづける。

使い終わったモノはすぐにトランクに収納する。
いつでもこいつがまんなかにあるだけの部屋なのだ。
ある意味生活の中心になる存在だ。
板を乗せたらテーブル代わりになるだろう。

そうしていつでも。
トランクひとつで引越しできる自分でありたいと。

もちろんいまのところそうありたいという夢だけど。

ただ一本だけのボールペン

これはボールペン。
ブラスボールペンというらしい。
トラベラーズノートの仲間たちのひとつらしい。

真鍮製のボディはにぶいかがやき。
ノートと同様つかうほどに味が出る。

グリップ部分は木製。
こはちいと頼りないがたぶんさほどの問題はない。

リフィルはオート「No.705NP」。
油性でありつつ水性のような書き味。
細い先っぽはどんな小さな文字でも書くことができる。
手帖のおともにゃちょうどいい。

ただ一冊だけの手帖

これはトラベラーズノート

どこかしら自由な雰囲気を持っている手帖。

きっちりとした使い方をしようとしたらもちろんできるけど適当な使い方の方が似合ってる。
絵を描くようにメモを取る。
そんな気分が向いてる。

使い込むほど革は傷つきしんなりと手になじんでくる。

ちょっと気ままな恋人のような手帖だ。

トラベラーズノートは畢竟ただ一枚の革にすぎない。
ちょっと厚めのしなやかな革。

これはまだ、その者のイメージする手帖のとっかかり。
手帖のかたちをした夢。
あるいはココロ。
これは永遠に、まだ存在していない手帖なのだ。

手帖たらしめているのは
「手帖」だと言われて売られているそのこと故だ。
手帖としてのリフィルが準備されているからだ。
手帖にならなくてもかまわないがせっかくなので手帖として考えはじめるだけなのだ。
そのときからイメージとしての手帖がはじまる。

トラベラーズノートではつねに選ぶことを強いられる。
リフィルを選ぶことでしだいに使うための手帖へと近寄っていくだろう。
しかし選ぶのはリフィルだけではない。
はさんでゆくものを選ばされるのだ。

なんでもはさめるのだからなんでもはさんでいるうちに色がでてくるだろう。
分厚くなりいつか「自分」がはさまれていることにきづくだろう。
もしかしたらやはり手帖ではないのかもしれない。

筆記具などの付属物もイメージするところの手帖に合ったものを探させられてしまう。
ちょっと楽しい放浪がはじまる。

とてもシンプルな構造だ。
だからこそ革の風合いが、心地よい手触りがつよく意識される。
高級感もあり、長持ちもし、いつしか愛着が湧き出てくるだろう。

シンプルだから改造する人も多いようだ。

トラベラーズノートはあなたの分身になっていく。
ココロのある手帖になっていく。
存在していない手帖を追っていくことによって。