よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

地震の予知は不毛か?

  • ロバート・ゲラー東大教授は日本という国には地震にかかわる断層が多すぎて予知は難しく「不毛だ」と主張しておられるそうです。
    • くわしくないのでよくはわかりませんがおそらくそのとおりなのでしょう。
  • 柳田邦男さんはどこかで「大災害、自然災害は、必ず常識を打ち壊すような形で起こる」とされているそうです。
    • これはまあ次のように考えられると思います。
      • おそらく人類は自然界から不断の(人類にとっては)攻撃を受けているのだろうと思います。
      • で、なんとかかんとか対応がハマった部分では防げているのだけど、なんせさまざまな形で、さまざまな方向から「攻撃」されているもんで、対応の穴のような部分を突かれて敗れてしまうのでしょう。
      • で、人間のやることだから必ず穴はある。
      • だから常に「意外」であり「忘れた頃にやって来る」となってしまう。
  • とはいえもしかしたら100年後、1000年後にはほんの少しだけでも地震予知の確率を上げることができないでもないかもしれない。
    • 予知の研究をやめてしまうとその可能性もゼロになるわけで。
    • もし予算的に許されるなら無理かもしれないとは思いつつも続けてみる価値はあるようにも思えます。
    • それに純粋に研究としては興味深いテーマのようにも見えます。
  • ゲラー教授はまた「予知はできなくても、予防はできる」ともおっしゃっているそうです。
    • これは間違いなくそのとおりでしょう。
    • 現実的に考えるならとんでもないことが発生しても・・・どんなふうに穴を突かれても・・・堤防が決壊しようが地割れが起ころうがなんとか無事でいられるだけの態勢を整えておくことにお金と知恵を注力する方がたしかにいいと思えます。
    • 科学研究ではなくあくまでも防災に意識を置いておくということ。

風力で原発40基分の発電量が見込める?

朝日新聞2011.04.22朝刊。

試算は、理論上可能な最大導入量から、土地利用や技術上の制約を差し引き、事業として採算性を確保できることを条件に加えた。

災害は常に「天罰」でも「教訓」でもなく「災害」でしかありませんが、災害から教訓を得ようとしないのもまた愚かなことでしょう。
これまで本気で自然エネルギー導入を考えてなかった面はあると思いますが、今回の福島原発の事態でその気になるしかなくなってきたかもしれません。

ただ、どんな手法であれ、なんらかの問題点は間違いなく発生すると思います。
個人的には「電気をあまり使わない生活」に戻ったらいいとは思いますし、その気になったらできると思うのですが、多くの人は満足できないでしょうから、せめて比較的危険度が小さい発電方法を取れればとは思っています。
風力発電にしろ「低周波振動公害」などが取り沙汰されていたと思いますが、まあ放射能よりはマシだろうし、解決の手段は見つけることができるでしょう。

ヒ素含む土砂流出

朝日新聞2011.04.10朝刊。

 東日本大震災による土砂崩れと津波のため、宮城県気仙沼市の金鉱山の廃鉱から、有害物質のヒ素を含む大量の土砂が住宅地に流れ出し、一部の住民が避難していることが9日、わかった。

いろんな問題が出てくるものだなあ。

群れのメンバーが多いほど判断は速く正確になる

岩手日報共同通信2011.04.11朝刊

  • カダヤシ44匹による実験。
  • オーストラリアの研究チーム。
  • 単独行動では分岐点で半分近くが捕食者のいる方に進んだ。
  • 16匹までは数を増やすにしたがって迷う時間も判断の間違いも減った。
    • ということはそれ以上は増えても変化がないということだったのでしょう?
  • 少数のリーダーが判断しているのではなく全員で周囲の監視を分担し危険を察知した個体がメンバーに知らせるシステムらしい。

「船頭多くして船山にのぼる」ではないわけですね、カダヤシは。
イワシとか海中を群れで泳いでいる小魚たちもそんなタイプなのかもしれませんね。

ガガーリンの偉業は紙一重だった

北海道新聞2011.04.09朝刊。

ロシア連邦宇宙局のビタリー・ダビドフ副局長が、旧ソ連の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンの偉業(人類初の有人宇宙飛行成功)について

試験飛行のほとんどに「欠陥があった」と認め、その中で強行された有人飛行の成功は「幸運によるもの」と述べた。

いろいろと綱渡り状態だったようです。

また、ガガーリンが軍用機操縦中に墜落死した事件で謎とされていた原因も「気球か雲を避けるため急降下して飛行不能となった」と公式に結論づけたそうです。
  ・http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/284698.html

阿寒湖のマリモの分類が確定した

北海道新聞2011.04.09朝刊。
  ・http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/284677.html

生物学上の分類が定まっていなかった釧路市阿寒湖のマリモは「アオミソウ科マリモ属」−。オランダの研究者が釧路市教委マリモ研究室などの協力でまとめた論文が、マリモの分類を確定させたと研究者の間で評価を受けている。国の特別天然記念物絶滅危惧種でもある阿寒湖のマリモが他の球状藻類とは別の属に分類され、稀少性が再確認されるとともに、保全にも役立ちそうだ。

論文を執筆したのはオランダ国立植物標本館のクリスティアン・ボーデカー研究員。

冷たい海水による冷房

ボラボラ島では900メートルくらいの深いところから冷たい海水を汲み上げて冷房に使いサンゴや生物に悪影響を与えないよう60メートルくらいのところに廃棄しているそうです。
 ・http://www.excite.co.jp/News/science/20110406/Nationalgeo_2011040603.html
よさそうな感じ。

でも・・・
特に科学的根拠を持っていはしませんがうまくいくだけの話って世の中にそれほどないものという経験則はあります。

長い目で見たらもしかしたら海水温が均一化してしまい多様性を失わせることにつながるかもしれません。
また海水温全体を上げることになるかもしれないとも思えます。
もちろんボラボラ島だけで使っている分にはどんな影響も解消されてしまうでしょうがこれが世界の冷房の主流になったりしたら危なそうな気もします。
他の人間による悪影響よりもさらに人類その他の生物の生息環境にとって深い部分への悪影響が発生するかもしれないとすら思えるのですが。